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保有株がTOB対象になったら…3つの選択肢

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外食大手のコロワイドが「かっぱ寿司」の株式をTOBすると発表

居酒屋「甘太郎」などを展開する外食大手のコロワイドが、10月27日、「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトホールディングスの株式をTOBすると発表しました。第三者割当増資も引き受け、株式保有比率を過半数を超える50.5%を取得するそうです。10月28日から11月27日まで実施し、買い付け価格は、1株当たり1048円だそうです。以下では、保有株がTOB対象になったらどうするか、一般論で考えてみます。

TOBというのはtake over bidの略で、株式公開買い付けのことです。これは、上場企業の株式を大量に買取る時に使われる制度です。通常、上場している会社の株式は東京証券取引所などの株式市場で売買されますが、TOBの場合は証券市場を通さずに、TOBをする会社が特定の会社の株を「いくらで買います」ということを公表して買取ることとなります。これは、株式市場で取得し続けると、株価がどんどん値上がりしてしまい、買収する企業側に大きな負担が生じるためです。

TOBに応じるか、株式市場で売却するか

TOBの対象となった会社の株式を保有している場合には、選択肢としては3つあるでしょう。まず1つ目は、TOBに応じる選択肢です。通常は株主に対して、TOBに応じるかどうか、TOBの手続きを記載した書類が一式送られてきますので、それに沿って保有株を売却することになります。

2つ目は、市場で売却する選択肢です。通常、TOBの買い付け価格は株式市場での株価にプレミアムをのせた価格となります。TOBの買い付け価格を目指して株価は上昇しますので、わざわざTOBの手続きをしなくても、株式市場で買い付け価格に近い値段で保有株を売却することができます。ただし、買い付け株式数に上限がある場合は、TOBに応じても全株を買取ってもらえるかどうかわからないことから、通常は株価はTOB価格までは上昇しないことになります。

TOB後に株価が上昇すると期待できる場合には保有の選択肢も

最後に、保有株を持ち続ける選択肢もあります。TOBにより上場廃止となる場合は、保有株を株式市場で売却する術がなくなりますので、保有株を持ち続けることは難しいでしょう。逆に、上場が維持されるのであれば、TOB後も株式市場で保有株を売却する機会は引き続き確保されます。TOBの買い付け価格に満足していない、もしくはTOB後に保有株の株価が上昇すると期待できる場合には保有し続けるのもありでしょう。

大株主がTOBに応じるなど、TOBをする側とされる側の合意がある場合には「友好的TOB」といえます。一方、合意もなく一方的にTOBを進める場合は「敵対的TOB」となります。この場合は、TOBされる側がTOBの成立を防ぐために、第三者(ホワイトナイト)に株式を取得してもらうこともあります。その場合、TOB価格が釣り上がることもあるでしょう。

(西谷 俊広/公認会計士)

カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ :
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