自信がない、忙しい…「行動力がない人」の共通点

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自信がない、忙しい…「行動力がない人」の共通点

 自分で決めたことを実行する「行動力」は、人生において、もちろん仕事でも大きな武器になります。しかし、人間は弱い生き物。うまくいく自信がなかったり、忙しかったりといった理由で、ついつい行動せずに諦めてしまいます。そして「俺ってなんて意思が弱いんだろう」と自己嫌悪に陥ってしまうわけですが、実は「行動力」とは「意思の強さ」ではありません。毎日のちょっとしたトレーニングで「行動力」は養うことができるのです。
 では、一体どんなトレーニングをすればいいのか。『本気で変わりたい人の 行動イノベーション―本当の欲望に素直になれば、やる気が目覚める―』(秀和システム/刊)の著者、大平信孝さんにお話をうかがいました。

―『本気で変わりたい人の 行動イノベーション―本当の欲望に素直になれば、やる気が目覚める―』についてお話をうかがえればと思います。本書によると、大平さんご自身もかつては「行動できない人間」だったそうですが、この理由はなんだったとお考えですか?

大平:今振り返って思うのは、すごく表面的にやることを決めていたな、ということです。周りにいる人が資格を取り始めたから自分も取ろう、とか親が薦めてくるから公務員がいいんじゃないか、とか、うわっつらの理由で自分のやることを決めていたんです。

―人の意見に左右されることが多かった。

大平:かなり左右されていましたね。起業家の方と話したら「起業したい!」となって、塾を経営してうまくいっているという人と会えば「おれも塾講師になる!」と。
でも、それって結局は友達だとか親のいうことに振り回されているということで、自分の欲望に向き合ってないんです。だから何をしても続きませんでしたし、楽しくもなかった。

―そんな大平さんが「行動できる人」に変わった転機は、奥様の一喝だったそうですね。

大平:「この軸なし!」と言われたんです。もちろんショックではありましたけど、その通りだなとも思いました。その前後に子どもが生まれて、もうそろそろしっかりしないといけないな、というのもありましたし。だから、背水の陣で一年間かけて、本当の自分の天職というか「軸」になるものを探そうと決めたんです。もしそれが見つからなかったら、今の仕事を続けようと。

―本書には「行動できない人」が「行動できる人」に変わる方法が書かれています。そのポイントになるのが、「自分の欲望」を知ることです。このお話自体は納得できるものなのですが、これまで人に流されていた人が、自分の真の欲望を知ろうと思っても、なかなか難しいのではないでしょうか。

大平:本当に難しいと思いますね。「自分が本当はどうしたいのか」という欲望を知るために、自問自答をするんですけど、いきなり本当の欲望が出てくるわけではありません。
一つの切り口としては、「頭の声」と「体の声」と「心の声」を分けて考えるというのがあります。

―なるほど。この3つの声を意識していないと、「頭の声」だけを聞いてしまう人が多いような気がします。

大平:そうですね。ばくぜんと頭の声だけ聞いて生きている人は多いです。感性で生きているような人は「心の声」ばかり聞いてしまう傾向がありますし。「頭の声」も「体の声」も「心の声」も自分の内側からの声ですから、どれか一つだけ聞くのではなくて、それぞれに耳を傾けることが大切ですね。

―大平さんご自身はどのように欲望を知るに至ったのでしょうか?

大平:僕も最初は何も出てこなかったんです。だから、ひとまずは身近なところから自分が本当にやりたいことを問いかけるようにしました。
たとえば、お昼ごはんひとつにしても、以前は「予算は600円にしよう」とか「みんなA定食にしているから自分もA定食にしよう」とか、自分の欲望とは別のところで判断することが多かったんです。そういうことをひとまずやめて、自分が本当に食べたいものを問いかけるということを、徐々にはじめていきました。
「本当はどんな仕事がしたいか」「本当はどんなパートナーがいいか」といったことは、いってみれば「究極の質問」なので、いきなり答えが出てくるものではありません。ただ、「お昼ごはんに本当は何を食べたいか」「休日に何をするか」といった身近なところから、自分の本当の欲望を探る「癖」をつけていくのがおすすめです。

―そうして、身近なところから自分の欲望を知る試みをはじめて、どんなところが変わりましたか?

大平:付き合いだからと仕方なく行っていた飲み会には行かなくなりましたし、それまで何となく見ていたテレビを見なくなりました。一つ一つは小さなことですが、こういったことを積み重ねていくうちに主体性が育ってきたように思います。

―また、それまで行動できていた人が、環境の変化などによっていつのまにか行動できなくなってしまうこともあります。こういった人にはどのようなアドバイスをしますか?

大平:一つ言えることは、そういう人は一時的に行動が止まっているだけなので、行動できないからといって自分を責めることはしないでほしいです。
前よりも思考が深くなったり、思慮分別ができるようになっているからこそ行動できないということが出てくるわけで、それは自分が成長している証拠なんですよ。次のステージに行くために一時的に力を溜めているんだと考えていただきたいですね。
(後編につづく)


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