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マンション建て替え法改正で好立地の物件供給が増える?

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「マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律」(改正マンション建て替え円滑化法)が2014年12月をめどに施行される。“建て替え”と聞いて、新築マンションを買おうとしている自分には“関係ない”と思うかもしれないが、実はそうとも言い切れない。マンション建て替え円滑化法と、今回の改正のポイント、それがマンション購入検討者に与える影響をまとめた。耐震不足マンションが区分所有者8割以上の賛成で売却可能に

マンション建て替え円滑化法は、その名の通り、マンションの建て替えにまつわる法律だ。古くなったマンションの建て替えを円滑に進めるために2002年に制定。マンションの区分所有者の8割以上が賛成すれば、建て替えが可能になる。

この法律が適用されるマンションは、1981年以前の旧耐震基準で建てられていて、耐震不足と認定されたもの。国土交通省によれば、適用対象となるのは全国約590万戸あるマンションのうち、2割に相当する約106万戸におよぶ。

今回の改正のポイントは何か? 現行法では、マンションを売却するには所有者全員の同意が必要となる。しかし、改正後は区分所有者の8割以上の賛成で可能になる。所有者が組合をつくり、その組合が土地や建物をまとめて不動産会社などに売却できる。

「これまでも建て替え自体は8割の賛成があればできたが、売却するのは原則、全員の合意が必要だった。売却が8割以上の賛成でできるようになることで、新規マンションやオフィスビルの建設など再開発が加速する」と不動産経済研究所の田村修さんは話す。

近年、建て替えマンションの新規分譲事例は増えつつある。例えば、野村不動産などが手がける世田谷区の「桜上水ガーデンズ」。築50年近い桜上水団地を建て替え、増床分を新規分譲、2015年の竣工を予定している。建て替えや売却促進で、都心部の好立地物件の供給が増える?

ただ、建て替えは原則所有者が自力で行う必要があり、住民間の合意形成なども難しく、思うように進まなかった。国交省のデータによると2013年4月時点の建て替え実績は183件、約1万4000戸と少ない。政府としてはこの改正で、所有者の自力建て替えに加えて、跡地をデベロッパーなどの資金力がある企業に活用させるという選択肢を増やすことで建て替えを促すのが狙いだ。

改正で新築マンション購入検討者が得られるメリットは新築マンションの供給が増える可能性があることだ。
デベロッパーに売却し新規に供給される。また建て替える際に容積率緩和の特例が認められた場合、住居数は以前より増えて、増床した住居が新規購入に充てられるからだ。

「改正後、特に都心の好立地物件は高く売却できる可能性が高く、売却事例は増えると見る」(田村さん)。
都心でも湾岸エリアなど再開発エリアの物件供給は多いものの、開発が進んだ山手線内の都心好立地の物件供給は限られている。しかし、法改正により、昔に建てられた都心の好立地マンションが売却されることで、もちろんオフィスの再開発もあるものの、新築マンション供給の拡大につながる可能性は高い。

建て替えの新規分譲マンションに住むメリットとして、「新規の土地にマンションを建てるのと比べて、建て替えは既にマンションがある場所に建てるだけなので、住民の反対は起きにくい。また、マンションおよび周辺住民とのコミュニティーが構築されていることが多く、安心して住むことができる」(田村さん)

マンション建て替え円滑化法の改正で売却が進み、都心の好立地物件の供給が増えることを期待したい。●国土交通省「マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律案について」
HP:http://www.mlit.go.jp/report/press/house06_hh_000110.html
●野村不動産「桜上水ガーデンズ」
HP:http://www.31sumai.com/mfr/X1110/
元記事URL http://suumo.jp/journal/2014/10/23/71344/

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