ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

日本の金融機関の年収は「40代で外資を上回る」説 ヘッドハンターが即座に否定

DATE:
  • ガジェット通信を≫

外資系企業では、日系企業よりはるかに高い年収を得ることができるイメージがある。そんな中、転職支援会社アンテロープキャリアコンサルティングが、40代になると年収が逆転して「日系企業の方が高年収になる」という調査レポートを10月に発表している。

この調査は、同社のサービスに登録した金融業界で働く転職希望者の年収をまとめたもの。勤務先は銀行や証券、不動産ファンド、資産運用会社、保険会社などで、いずれも高給を期待できそうなところばかりだ。
「40代で年収1億円も存在する」外資系金融の世界

アンテロープ社HPより。

調査結果では、若い世代では外資系金融の高待遇が際立っている。20代だと日系金融の平均年収が607万円なのに対し、外資系金融は804万円。その差は200万円にものぼる。

30代になると差は小さくなり、外資系1001万円で、日系981万円。依然として外資の方が高年収だ。これが40代になると状況が変わる。どちらも順調に年収アップしているものの、外資系1497万円に対して、日系は1591万円と逆転しているのだ。

しかし、外資系金融業界に詳しいヘッドハンターのA氏は、この調査結果に首を傾げる。アンケートによる把握に限界はあるものの、「外資系の金融マンは40代でも、日系より2~3割は高くなるはずですよ」と指摘する。

外資系と日系金融で大きく違うのが、社員への報い方だ。ゴールドマン・サックスやバークレイズ、UBSといった大手の外資系証券では、リーマン・ショック以降に数は減ったものの「依然として1億円プレーヤーの40代は存在する」という。

「外資では、結果を出してMD(マネジング・ディレクター)などの肩書がつけば1億円プレーヤーになることもある。35歳で年収3億円になった人もいます」

これに対して日系企業では、仮に1人で100億円の利益を出したとしても、「みんなで稼いだ金」になるので、個人にはなかなか還元されない。大手証券会社の40代の平均年収は1100万~1300万円程度で、トップクラスでも3000万円台に落ち着く。

アンテロープの調査対象では、40代の回答者の最高年収が日系では3220万円で、外資では3300万円。調査対象には、外資のトッププレイヤーが含まれていないのかもしれない。
「我慢すれば中高年で報いる」時代は続かない?

さらにA氏によれば、外資系金融は顧客と交渉して売上を出す「フロント」だけでなく、それをサポートする「バックオフィス」も高収入になるという。フロントのように億単位といかなくても、40代のバックオフィスの最低年収ラインは1000万円。部長クラスになると、2000万円から3000万円程度になるという。

とはいえ外資系金融には、日系と大きな違いがある。それは「少数精鋭」という特徴だ。高い成績を出せなければ年収はカットされ、すぐにクビを宣告されることも珍しくはない。出向後も年収を補てんする日本の銀行とは全く違う。

また、外資系金融には退職金がない。とすると、若い頃に我慢してれば、何かと入用になる中高年に多額の収入が得られ、老後も安心という日系金融の選択肢もアリと言えるのだろうか。しかしA氏は、この考え方にクギを指す。

「金融のグローバル化は、今後ますます進んでいきます。しかし日本のメガバンクはグローバル化に対応できておらず、先行きが不透明です。少子化の進行で年功序列にも限界があるし、我慢していれば中高年で報いられる時代は、もう続かないと思いますよ」

一方で、能力のある人が覚悟を持ってシンガポールや香港などの海外で働くことで「一攫千金」ができる可能性もあり、日系との差はますます大きくなっていくという。

あわせて読みたい:「年収下げて経験を買う」に共感の声
 

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
キャリコネの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP