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小渕松島辞任 あれこれ語らない人が最も出世しそうに見える

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 小渕優子経済産業省、松島みどり法相が大臣を辞任した。政治家の辞任をどう捉えるか。コラムニスト石原壮一郎氏が、辞任騒動の語り方で「出世の見込み」をこっそり判断する。

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 よくわかりませんが、大ざっぱな印象としては「どうでもよさそうなこと」を騒ぎ立てられて、小渕優子衆議院議員が20日に経済産業相を辞任しました。小渕議員を擁護するつもりも攻撃するつもりも、特定の政党を支持するつもりも批判するつもりもありませんけど、大昔から飽きずに似たようなことを繰り返していて、攻撃する方に対してもされる方に対しても「まあ、好きにやってください」という気持ちになります。

 そんな頭の悪そうな感想はさておき、政治の世界でこういう騒動が起きると、同僚や上司がもっともらしい見解を語り出します。ムキになって議論しても、対抗意識丸出しで別の見解を述べても、疲れるだけで得るものは何もありません。適当に相槌を打ちながら、その人がどう語るかによって、心の中でこっそり「人となりや出世の見込み」を判断しましょう。それが、よくある政治スキャンダルを大人として有効に活用する方法です。

「不明朗な支出があるなんてケシカラン!」と腹を立てている人は、素直でいい人かもしれませんが、そこまで単純だと出世はできないでしょう。「小渕優子って、しばらく見ないうちに、けっこうきれいになったよね。えっ、今30歳!? いいね、いいねー」と、騒動の中身には何の興味もなく小渕議員のルックスだけを話題にしたがる人も、もしかしたらとてつもない大物かもしれませんが、ほとんどの場合は出世の可能性は低そうです。

「あれは、これこれこういう力学が働いて、こんなふうにハメられたんだ」と、訳知り顔で裏事情を解説したがるタイプは、面倒な社内政治に対しても疑問を持つより上手に立ち回ることに情熱を傾けるので、それなりに出世するでしょう。ただ、サラリーマンの嫌なところを煮しめたような陰険な上司になりそうだし、大きな出世はたぶんしません。

 あんまりいないと思いますが、辞任に追い込んだ野党を手放しで称賛して、拡大解釈しまくりの楽観的な展望を熱く述べるタイプも、出世の見込みは薄いかも。世の中や会社への恨みつらみが多いわりには自分では何もしない手合いが多いので、ほどほどの距離を保って付き合わないと随所でイラッとさせられるでしょう。小渕議員が進めようとした原発に関する政策とからめて、ややこしい陰謀論を言い出すタイプも同様です。

 そもそも、自分には何の関係もないのに政治の話題が大好きで、政治についてもっともらしく語ることで自分を賢そうに見せようとしている時点で、コンプレックスとかルサンチマンとかズレたプライドとか、残念な何かを抱えていると見て差し支えありません。そんなこと言ったら「関係ないとは何事だ!」「政治に興味を持つのは当然だ!」と、その人たちが無意識のうちにすがっている常識という権威をかさに怒られそうですが。

 言うまでもなく、もっとも出世しそうになくて、もっともタチが悪いのは、こんなふうに脇から見てあれこれ論評したがるタイプ。同僚にせよ上司にせよ、そんなヤツは口ばっかりで役には立たないでしょう。物書きとしても、いまいちうだつの上がらないコラムニストが精いっぱいで、たくさんの善男善女にわかりやすい「感動」や「気づき」を与えるものを書く力量も度胸もありません。

 結論としては、もし周囲から「出世しそうなタイプ」に見られたいなら、この手の政治スキャンダルについては、あれこれ語らないのがいちばんです。自分なりの考えがあった上であえて語らない場合も、何にも考えてないから語らないだけの場合も、見られ方としては大差ないのがありがたいところ。ま、出世のスピードには大差がつくでしょうけど。


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