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単独で行う「罠猟」の危険性

単独での罠猟の問題点

今回の件は「最悪の結果だった」と言う流れですが、はっきり言ってあんなの最悪ではありません。本当の最悪とは

「罠にニホンカモシカが掛かってしまった」

と言う場合です。狩猟免許を持っているなら「ニホンカモシカ」が非狩猟鳥獣である事は知っているはずです。もしも、その「ニホンカモシカ」が自分の罠に掛かった場合、一人でどう対処するつもりなのでしょうか?

正解は「仲間を呼んでロープで絡めて動きを封じて罠を外す」ですが、猟仲間もいない人は手段がありません。死に直面した動物の暴れっぷりを見れば分かりますが、あの状態の動物を「死なない程度に棒で殴って気絶させる」など不可能です。
また地域によっては「ツキノワグマの捕獲自粛」などもあるので、場合によっては暴れる「ツキノワグマ」から罠を外す必要もあるのです。

他にも「複数の罠に複数の鹿が掛かった」場合も対処出来ないでしょう。食べきれないし、持ち帰りきれない挙句、そこら辺に埋めてしまうのがオチです。何頭もの鹿を埋める穴を掘るのも重労働なので、下手をすれば埋めずに放置する輩も出てくるかもしれません。

罠猟の場合は銃猟と違って「獲物を選ぶ事が出来ない」と言う事を忘れたら猟師失格です。勿論、銃猟も単独では色々と難しいのですが、それでも「撃つ、撃たない」の選択肢はあります。

つまり普段は単独で罠猟をするのは勝手ですが、いざと言う時に「仲間」を呼んで事態を解決出来ないようならば、無責任に罠を仕掛けるのは止めるべきだと言う事です。

免許を持っていれば簡単に罠を仕掛ける事は出来ますが、その罠に関する「責任」は全て当人にある事を忘れないで下さい。

「不本意ながらニホンカモシカが掛かったけど事故なんだから仕方ない」

では通用しません。自分が仕掛けた罠に非狩猟鳥獣が掛かった場合、速やかに罠から解放する義務があります。

やや辛口な批評になってしまいますが、このように「何も知らない」人が気軽に罠を仕掛ける事で「くくり罠全面禁止」になる可能性もある事を忘れてはいけません。
そうなると実質、大型の害獣に対しては「箱罠」しか無くなってしまいます。「箱罠」となると罠の値段も高いので多くは設置出来ないし、その大きさと重さで移動させるのも大変です…
結果、無責任な「くくり罠」を仕掛ける人間が増えて規制されると、今後の「害獣対策」がより難しいモノになってしまう危険性があるのです。

どうしても一人でやりたいなら空気銃で鳥猟を

人と接するのが苦手とか、どうしても一人で自由に猟をしたいと言うのであれば、空気銃による鳥猟がオススメです。鳥ならば一人で撃って回収して捌いても余裕です。無益な殺生をする事もなく、自分に必要な分の命だけを奪う事が出来ます。

もっとも、実際には「縄張り」みたいな習わしがある地域も少なくないので、新参者が好き勝手に山に入って、自由に猟が出来るかと言うと難しいとは思いますが…

やはり、最初は猟友会に入って銃砲店などで先輩の猟師を紹介してもらい、少しづつ学びながら人脈を広げるのが、猟師になる一番の早道です。ある程度「顔」が利くようになれば、自分が一人でブラブラしながら鳥を撃てる場所も作れると思います。

狩猟は簡単な遊びではありません

狩猟と言うと鉄砲による「誤射」や「流れ弾」の危険性がクローズアップされがちですが、実は罠に掛かった獲物の逆襲に合い負傷する猟師は少なくありません。罠猟にも、それなりのリスクがあるのです。

そして狩猟をすると言う事は、害獣駆除だの食べる為だの色々な理由がありますが、最終的には「命を奪う」「殺す」と言う本質を覚悟する必要があります。
自分の手で獲物の命を絶つ事に、少しでも迷いや気後れがあるのならば、初めから鉄砲を持ったり、罠を仕掛けてはいけません。

※この記事はガジェ通ウェブライターの「YELLOW」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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