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バンド・デシネの巨匠メビウスの実娘夫妻による ムシが主役のアニメーション映画『ミニスキュル〜森の小さな仲間たち〜』 監督夫妻来日インタビュー(後編)

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─かつてメビウス氏が大きな影響を与えた日本のアニメや漫画。トマスさんは、そんな日本の作品から影響を受けているそうですが、特に好きな作品は何ですか?
トマス「もちろん宮崎駿監督にはすごくインスパイアされています。特に『天空の城ラピュタ』『風の谷のナウシカ』『となりのトトロ』が好きですね。他にもたくさんありますが。それから大友克洋さん、森本晃司さんの画風も好きです。森本さんが設立したSTUDIO4℃制作の『マインド・ゲーム』は、キューブリックの『2001年宇宙の旅』のアニメ版だと個人的には思っています」

─では、エレーヌさんにとってお父さんのメビウス氏からの影響は?
エレーヌ「影響といっても、何か教えてくれたというような直接的なものではなくて。ただ、一緒に暮らしていましたから、今、私がアニメ映画を作る上で役立つことを、知らず知らずのうちに伝達されていた気はします。例えばアート的な感覚であったり、一緒に観た映画や本についてディスカッションするなかでの影響とか。セオリーのようなものをレクチャーされたことは一度もないですけどね」

─普段はどんなお父さんでしたか?
エレーヌ「とっても優しくて、とっても親切で、仕事にすごく熱心。アトリエで描いているときがすごく幸せそうでした。ですから、そんな父と一緒に過ごす時間を求めるなら、彼の世界に入っていくのが一番だと思い、私もその世界に入っていきました」

─ところで、終始仲の良いおふたりですが、夫婦で一緒に仕事をしつつも仲良くやっていられる秘訣は何ですか?
エレーヌ「ふたりの間に共通項が多いんです。一緒に何かをするのも好きですし、似通ったところが多い。特別なレシピはないんです」
トマス「僕らはラッキーな方だと思っています。一緒に仕事してても上手くいかないカップルもいますからね」

─昨年はお子さんも産まれたそうですね
エレーヌ「映画の制作期間は約2年だったんですが、その間に妊娠して、昨年本国フランスでの上映中に産まれたんです。『ミニスキュル』を作りながら、もうひとつのミニスキュルをお腹の中で作り出していたような感じですね。子どもは今1歳半なんですが、テレビシリーズのDVDが大好きで、まるで催眠術にかかったようにうっとりと見入っています。『ミニスキュル』があれば、子育ては楽ですよ(笑)」

トマス「飼っている猫も、テレビシリーズは観てくれてますよ。長編はまだだけどね」

『ミニスキュル〜森の小さな仲間たち〜』
10月18日(土)より全国イオンシネマ(一部劇場を除く)にて公開!
企画・監督・脚本/エレーヌ・ジロー、トマス・ザボ

©MMXⅢ Futurikon Films – Entre Chien et Loup – Nozon Paris – Nozon SPRL – 2d3D Animations. All rights reserved.

NHK Eテレでも放送されていた人気シリーズ初の長編映画化。南フランスの森の中で、黒アリと赤アリによるピクニックの残飯を巡る争いが勃発。やがて親離れしたばかりのてんとう虫も巻き込まれ、壮大な闘いに発展していきます。


エレーヌ・ジロー
『フィフス・エレメント』のコンセプトデザイナー、『ヴァーティゴ』のアートディレクション、『ルネッサンス』のアートディベロップメントなどを担当。メビウスこと故ジャン・ジロー氏の実の娘。

トマス・ザボ
長編映画『ルネッサンス』のアニメーターとして、アヌシー映画祭でクリスタル賞(最優秀作品賞)を受賞。2002年に実写とアニメを融合させた短編映画“Mouche a merde”を監督。

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