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Aureoleが仕掛けるライブへ巻き込むサウンドシェアコード

Aureoleが仕掛けるライブへ巻き込むサウンドシェアコード

posted by 高野修平

Aureoleが仕掛けるライブへ巻き込むサウンドシェアコード

ライブへの機会損失というのは、意外にも多いのではないでしょうか。

「気づいたらライブが終わってた」「チケットぴあの買い方がわからない」 「ID,PASSを忘れた」「そもそも買うのがめんどくさい」といった具合にです。
(僕の周りでも結構いたりします)

コアファンは自分の好きなアーティストのライブタイミングを逃さず スケジュールにも組み込んでしまうほど念入りにチェックをしているはずです。

多くの場合、コアファンがライトファンを巻き込むことは音楽マーケティングにおいて重要なポイントであるわけですが、その「巻き込み方法」というのは何も音源だけではありません。

◆ライブへ誘導する「サウンドシェアコード」

ポストロック、エレクトロ、クラシカル、ミニマル、プログレ、サイケ、民族音楽などを通過した奥深いサウンドを奏でる6人組のバンド「Aureole」が今回彼らと一緒に仕掛けたのは 「サウンドシェアコード」というコアファンがライトファンを巻き込むために仕掛けた施策です。

2年ぶりのEPである「Ghostly Me/The House Of Waters」は無料ダウンロードを仕掛けになっています。

無料ダウンロードはもはやどこにでもある施策であり、特筆すべき点ではありません。

10月8日に控えるライブに向けて、「Aureole」はコアファンを中心にライトファンをライブへ誘導させるために、「サウンドシェアコード」を実施しています。

仕組みとしては、新作EPである「Ghostly Me/The House Of Waters」をフリーダウンロードすると、音源の中に含まれているサウンドコードがアナウンスされます。

そちらに収められている番号をチケット予約ページのメッセージ欄に記載し、10月8日に渋谷TSUTAYA O-nestで行われるTHE MERGRIM GROUPとのツーマン公演の予約をすると、同伴者の1名が無料となります。

◆ライブがもっともファンになりやすいのに巻き込む仕掛けが少ない

ソーシャルメディアの台頭によって、情報のインフラ化がだいぶ整ってきたといえます。

YouTubeで音楽をシェアするのは極めてベーシックな行為であるのはもはや疑いの余地はないでしょう。 しかし、一方ライブに関してはまだまだライトファンを動員するための仕組みと仕掛けは少ないのが現状です。

つまり、音源での好意度や関与度は向上したとしても、そこからライブへのハードルが高いことで、大きな機会損失に至っている可能性があるということです。

さきほど述べたとおり、「気づいたらライブが終わってた」「チケットぴあの買い方がわからない」「ID,PASSを忘れた」「そもそも買うのがめんどくさい」といった理由により 本来、来てくれたかもしれない潜在層や顕在層を取りこぼしてしまうことがありえます。

同時にコアファンからの巻き込みのお膳立てをすることで、誘った側、誘われた側双方にメリットが生まれることが重要です。 誘った側は一人分のライブチケット購入でもうひとり自分の大好きなバンドへ招待することができます。同時に、誘われた側も金銭的負担をせず、ライブを体験できることです。

そして、誘う側はある程度「このバンドの音楽が好きだろう」という目利きを利かせた上で、誰かを誘うはずです。そこで、好みがマッチすればそれは誘った側にもバンドへのエンゲージメントを高めることができます。

自分のオススメした音楽を相手が気に入ってくれたとき、一層その音楽を自分が聞きたくなる心理的要因はここにあると思います。

◆コアファンへの依存率/負担率を減らすフリーダウンロード

例えば、今回の施策が新作EPが有料で、その結果ライブを予約すると同伴者1名が無料になる仕掛けだった場合は、意味が限りなく薄まってしまうでしょう。

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