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井村屋・企画まん50年で350種

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秋風が吹き始めて、ほかほかの中華まんが美味しい季節がやってくる。中華まんといえば、定番の肉まん、あんまんは外せないアイテムだが、毎年のように登場する“企画まん”も楽しみのひとつだ。それが意外な具材を使った一品だったりすると、話のタネにもなりそうで、つい手が伸びてしまう。

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そんな“企画まん”人気をけん引してきたのが、「イカスミまん」「ホイコーローまん」など数々の“企画まん”を販売してきた老舗・井村屋だ。同社は今年、「肉まん・あんまん」発売50周年を記念し、「肉まん・あんまん」総選挙を開催(応募はすでに終了)。過去の“企画まん”の中から復活させたい一品を投票で決めるというキャンペーンで、結果は10月15日に発表される。そこで50年の歩みを振り返り、同社に“企画まん”誕生の舞台裏を聞いてみた。

「定番の肉まん・あんまん以外に、この50年で商品化された中華まんは、350アイテム以上に上ります」(岩本康・経営戦略部 事業戦略チーム長)

そんなにたくさん!? と驚いてしまうが、アイディアの段階から数えると、商品化に至らなかった“ボツまん”はその数十倍以上もあるという。

「企画が上がってから商品化されるまで、多くの場合、開発には1~2年かかります。アイデアレベルを含めると、多い時で年間1000品ほどの企画案が出され、最終的に商品化されるのは約10品程度です」

なんとも狭き門のようだ。ちなみに、こうした“企画まん”の先駆けとなったのが、1979年に発売された「ピザ肉まん」だ。同商品はその後「ピザまん」という第三の定番商品に昇格したが、これはむしろレアな事例。1年限定の“メモリアル企画まん”や、ヒットすることなく姿を消していった“ボツまん”は枚挙に暇がない。

「2007年に発売した金豚まんは、60年に1度訪れるという中国の故事にちなんだこの年ならではの商品でした。1996年に発売したビタミン入りの『ビジネスまん』は時代の先を行き過ぎたのか、売れ行きは芳しくありませんでした」

一方、同社の中華まんの歴史を塗り替えた画期的な“企画まん”もある。

「1999年に発売した『プリンまん』です。この年は暖冬でシーズン序盤の中華まんの売れ行きが芳しくなく、緊急にタスクフォースチームが結成されて新商品が開発されたのです」

すでに会社にあった技術を活用して、生地、カスタードクリーム、カラメルソースの三層構造の中華まんを、1カ月余りで実現した。

「1個50円(当時)というコストパフォーマンスの良さも受け、爆発的な売れ行きに、その後に続く“デザートまん”の走りとなりました」

なんともユニークなとりあわせだが、変わり種の“企画まん”の誕生の開発の背景には、冒険を恐れない同社の企業理念があるという。

「初代社長・井村二郎から受け継ぐ『特色経営』が企業風土として根付いていることが大きいと思います。他社にない独創性、特色の発揮を尊重しようという風潮です」

今後も独創的な発想で、オリジナリティあふれる中華まんを生み出し続けてくれることを願いたい。

(駒形四郎)
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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