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格闘技ジムの深夜の騒音への対処法は?

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Q.

 近所に格闘技ジムが5年ほど前にオープンしました。最初は住宅地ということもあってか静かに練習していましたが、ここ1〜2年は夜11時過ぎまで窓を全開でミット打ちの音や怒声、奇声がかなり遅くまで響きます。
 先日は、非常識にも午前4時まで音が響いていました。密集した住宅地なのでこのような騒音が、気になり睡眠が妨げられて困っています。
 以前、練習時間などを改善できないかと話をしましたが、曖昧な返事をするだけで改善がみられません。あまりしつこく注意をしても逆恨みが怖いです。泣き寝入りしか方法がないのでしょうか?

(30代:男性)

A.

 騒音を規制する法律としては、「騒音規制法」があります。ただ、この法律は工場や建設現場、交通機関など特定の業種や態様から生じる騒音を主たる対象としており、一般の家庭や事業所を対象としてはとらえていません。今回のご相談内容のように、いわゆる生活騒音に分類されるタイプの音の規制態様や手法については、各都道府県の条例などにゆだねられているのが実情です。
 この都道府県条例も自治体によって区々の対応で、カラオケ店など、音を発生させることが容易に想像できる業態を規制対象としてとらえていたり、規制はしていても行政サイドからは「指導(要は注意)」などの措置にとどめられていたりと、騒音被害者にとっては実効性のある内容とは言いがたいものです。
 したがって、ご相談者様のように、近隣の格闘技ジムから出る騒音に悩まれているケースでは上記のような騒音を直接規制する法律は、残念ながら実効性のないものと言えます。

 では、泣き寝入りしかないのか?というとそうでもありません。今回のケースの騒音は民法における不法行為に該当する可能性があります(民法709条参照)。騒音が不法行為となれば、当該行為によって損害が生じていれば、相手方に対して損害賠償請求が可能です。今回のケースでは、その内容として精神的苦痛に伴う慰謝料などの請求など請求が可能であろうと思われます。
 もっと直接的に「騒音をやめろ」という行為の「差し止め請求」が可能であればよいのですが、不法行為に基づく差し止め請求ができるかどうかは、実務上難しい部分ではないかと思われる点が悩ましいところです。
 ただ、相手方に対して不法行為に基づく損害賠償請求などができれば、間接的な抑止力としては一定の効果があるのではないかと思われます。

 注意点としては、実際に訴訟に発展した場合は、騒音の立証が大変であること、健康被害が生じていない現状では請求できる損害賠償が少額にとどまり、訴訟費用と見比べてみて費用倒れに終わる可能性があることなどが挙げられます。
 むしろ、訴訟まで発展させず、弁護士などの専門家を代理人として立てて、内容証明などを活用して注意喚起を強く促すなどの方法で解決していくのがベターではないかと思われます。こうした点をふまえて、一度法律の専門家に相談されることをおすすめいたします。

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格闘技ジムの深夜の騒音への対処法は?

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