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読書&食欲の秋を一度に堪能! “おいしい”小説5選

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秋の夜長の代表的な過ごし方といえば、読書。家でホットドリンクやアルコールを片手に、本の世界にどっぷりと漬かり込んでみるのはいかがだろうか。

秋の心地よい涼しさは、読書にぴったりの季節だ

とはいえ、数ある名作の中から、何を読んだらいいのか迷ってしまうことも……。そこで、今回は普段の生活とは切っても切り離せない「食」に注目。読書&食欲の秋を一度に楽しめる“おいしい小説”を、食の専門書店「COOK COOP BOOK」のスタッフ鈴木めぐみさんに選んでもらった。センセイの鞄(川上弘美/文春文庫)

▼あらすじ
38歳で独身、モテないわけではないけど、男性に誘われても心が動かないツキコさん。そのツキコさんの高校時代の国語の先生だった70代のセンセイ。二人は近所の駅前の飲み屋で偶然再会し、共に過ごすようになる。ゆっくりと育まれる愛のカタチに、人を愛する切なさが伝わってくる。

▼オススメポイント
「まぐろ納豆」や「蓮根のきんぴら」、「塩らっきょう」……。主人公のツキコさんが、一人通いする居酒屋でオーダーするメニューです。「瓶ビールのあとは日本酒かなぁ」なんて、恋愛小説ですが、食欲もそそられる一冊。ちなみに、“センセイ”も同じくして、同じものを注文しているので(そこで再会するわけですが)、恋愛をする上で嗜好の一致は重要ポイントだったりもしますよね。それからはスープのことばかり考えて暮らした(吉田篤弘/中公文庫)

▼あらすじ
出版社に勤め、俳句好きの青年・悠三とその父・啓吾、のちに悠三の妻となるやよい。普段の食卓からちょっと贅沢した外食まで、季節の料理や食べ物を中心に、自分たちの身の丈に合った日々の食生活が描かれている。26の短編からなり、食することの幸せが心に染み入る。

▼オススメポイント
離婚した父と息子を中心に進む東京物語。「夏のすき焼き」「蕗味噌」「草餅」といった料理から、季節の移ろいを大切にする食卓の風景が伝わってきます。ちなみに“たまか”とは、「つつましい」の意味。平凡だけど、なんでもない毎日の暮しを大切にしている様子が描かれています。静かでおだやかに進む物語は、じんわりと心に響きますよ。バージンパンケーキ国分寺(雪舟えま/早川書房)

▼あらすじ
女子高生のみほは、おさななじみの男の子が親友と付き合い始めたことに悩み中。そんな時に出合ったのが、曇りの日にしか営業せず、「非バージン」にのみ反応するドアベルがあったりする不思議なパンケーキ店。謎めいた店主が作り出すパンケーキを食べるうち、みほはある決意を固める。

▼オススメポイント
舞台は、曇った日にだけ開店する「バージンパンケーキ国分寺」。「レインボー・エナジー・ソース」や「思い出の果物のクリーム・ハンモック」など、変わったメニュー名に想像力をかき立てられ、どんな味なのか食べてみたくなります。店主のまぶさんが作るパンケーキには、人の心をホッとさせる不思議な力が。休日の午後、コーヒーを片手にゆったり読みたくなる作品です。羊をめぐる冒険(村上春樹/講談社)

▼あらすじ
妻との別れ、耳のきれいなガール・フレンドとの出会い、そして北海道に渡ったらしい友人“鼠”からの手紙。鼠からの手紙に同封されていた星形の斑紋のある羊が写る写真をきっかけに、突如「羊」をめぐる冒険が始まった――。「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」に続く初期3部作。

▼オススメポイント
食の描写が多いことでも知られる村上春樹作品。なかでも、この『羊をめぐる冒険』で「僕」が北海道の別荘で作っているメニューが抜群。「たらことバターのスパゲティ」や「鮭の缶詰とわかめとマッシュルームを使ったピラフ」「濃いミルクティー」などなど。食べているシーンが違和感なく想像できる描写に食欲を刺激され、「僕」になぞって台所に立ってみたくなります。

どれも読み進めるうちに、おいしいものが食べたくなる小説ばかり。空腹のあまり眠れなくなって、ますます読書がはかどるかも!?

(南澤悠佳/ノオト)

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