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河合塾、模試で入試優遇。何が問題に?

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河合塾が「模試の成績で入試が優遇される制度」を説明

先日、河合塾が昨年秋の中学3年生保護者向けの説明会で、「模試の成績で入試が優遇される制度」を説明していたことが明らかになりました。文部科学省は平成5年の都道府県向けの通知で、業者テストを高校入試で利用しないように求めており、これが事実とすればこの通知に反する恐れがあります。しかし、この件は、それ以上にもっと大きな問題があります。

そもそも、ただ1回っきりの入試で成績を見るよりも、複数回のテストで判断したい・されたいというのは、学校側としても、また、生徒側としても、その気持ちは同じでしょう。実際、高校入試当日のみの「1発試験」での選考には以前から反対もあり、この点は理解できます。また、高校入試では、「内申書」が重視されますが、担任の先生の裁量によるところも大きいために賛否両論あるのも確かです。よって、成績がより重視される形としての「併願制度」はあっても良いと思われます。

特定の塾・予備校による模試であることが大きな問題

ただ、今回の件で何よりも問題なのは、まず、この模試が特定の塾・予備校によるものだという点です。この模試が高校受験者全員に実施されているのであれば、チャンスは平等ですが、一部のお金を支払って受けた人だけに限られていることが大きな問題なのです。これでは、決して「公平」とは言えません。

また、模試の内容自体にも問題がある可能性が否めません。模試は入試とは違い、時期により出題範囲が狭いこともあり、同時に、その模試傾向やレベル的にもばらつきが生じます。これを入試制度として扱うのは、いかがなものでしょう。例えば、範囲が限られている模試で成績が良かった結果を提出したとことろで、あくまで一部の成績に限られるもののはずで、入試のように総合的に出題され実力を図られているものではないのです。この意味においても、模試の利用は問題があると言わざるをえません。

情報量や経済力の差で大きく道がわかれることになりかねない

やはり、何よりも重視しなければならないのは、「チャンスの平等」です。複数回のテストで判断したい・判断してほしいとしても、そのテストは、誰もが受けるテストとして実施され、内容的にもバランスの良いものでなければなりません。もし、この前提が崩れ、今回のように、いわば「入試の抜け穴的なルート」になってしまえば、当然、平等性は失われます。そして、そのことは、正しく努力することの大切さが軽視され、「知っている」「知らなかった」という情報量の差、「お金を支払った」「支払わなかった」という経済力の差で、大きく道がわかれることにつながる危険性をはらんでいるのです。

受験においては、やはり本人が努力した分、しっかりと報われる入試制度であることが、本来あるべき姿なのです。

カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ :
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