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弁償の約束を反故にされてしまった場合の対処方法は?

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Q.

 フランチャイズの飲食店で食事をした際にテナント設備の不良から着ていた衣服が濡れてしまいました。店舗の責任者との話し合いで謝罪をしてもらい「着ていた服は廃棄して頂き、新しいものを購入してください。領収証を送ってくれればお支払いします」という提案を受けその通りにしました。
 郵送にて領収証を送ってから10日経っても入金がないので確認の電話をしたら、「買い替えの提案をしたらすぐに領収証をおくってきたのは金目的のクレームだ」「謝罪はしたのだから金は支払わない」といわれ入金の意思がないことを一方的に告知されました。
 店舗責任者との話し合いは当事者間でのみ行っており、書面等は交わさず口約束だけでした。
 翌日フランチャイズの親会社にメールをし、事情を説明したところ、「(店舗責任者からは)謝罪のみでクレーム処理は終了した。服を弁償するという約束なんて交わしていない」という報告しか上がってきていないということで、当方との話の内容が全く真逆になっていました。
 金額は1万にも満たない些細なものですが取り返す方法はないでしょうか?

(30代:男性)

A.

 民法においては、契約の成立については基本的に口約束も認めています。そのため、飲食店の店主が「新しい服を買って領収書を送ってくれれば代金を支払う」と言い、ご相談者様がそれに応じている以上、飲食店の店主が示した内容での契約は成立していることになります。
 とすれば、法的に考えれば飲食店店主がその約束を反故にした場合、「債務不履行(約束した義務を果たさない)」ですから、債務不履行に基づく損害賠償請求が可能だと思われます(民法415条参照)。損害賠償請求においては、経緯から考えて新しく購入された衣服代程度は賠償請求が可能であろうと思われます。
 もっともこれは、あくまで厳密に法律的視点で考えた場合のお答えです。
 実際、今回のケースで悩ましいのは「口約束」で弁償をする旨を約束した点です。仮に法的手段に打って出る場合、約束があったということを立証する必要があります。録音や複数の目撃者の証言などがあり、店主の発言内容が確認できれば賠償請求は容易だと思われますが、おそらく録音などされていないでしょうから、立証は困難になると思います。専門家に依頼して、こうした主張立証に向けての準備をするとなると相当の費用がかかります。そのため、残念ですが、法的手段に打って出るのは現実的ではないと考えられます。
 ただ、今回のケースでは、事後に再度問い合わせた際、「買い替えの提案をしたら領収書を送ってきたのはクレーム目的だ」という旨の返答をしています。店主自身が「買い替え提案をしたことを認めている」というのがポイントです。この点を踏まえて、再度店主と冷静に話し合い、弁償をしてもらうように進めるのがベターなのではないかと思います。
 また、その際、再度店主自らが買い替え提案をした旨を認める発言をするかもしれませんから、法的手段に打って出ることを想定して、「買い替え提案をした」と言う内容で一筆書いてもらうか、録音などをしておくかなどの対処もしておいたほうがよいかと思われます。
 店主の対応には相当腹立たしい部分はありますが、粘り強く交渉していくことが一番の近道だと思われます。

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