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ファストフード店居心地調査「喫煙ダメなら他に行く」49.2%

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 いま、ファストフード店や喫茶・カフェ店における顧客満足度で重要なウエイトを占めているのが、くつろげる喫煙スペースの有無だ。

 マクドナルドが8月から国内すべての店舗で「全席禁煙化」を実施して以降、タバコが吸えないなら……と他店へと流れるリピーターの声は当サイトでも紹介したが、そんな現象を裏付けるような調査結果が出た。

 マーケティングリサーチ事業を手掛けるネオマーケティングが、首都圏在住の20~60代の男女で喫煙者500人を対象に行った『ファストフード店での居心地調査』である。

 回答者がよく飲食するファストフード店は、モスバーガーやケンタッキーを押さえて、マックが63.0%と断トツのトップ。

 その中で、「あなたがファストフード店に行くのはどんな時ですか」という質問に、「煙草を吸うため(休憩するため)」と答えた人が50.6%いて、「食事を取るため」(81.2%)の次に多かった。

 さらに、「煙草を吸いたい時、入店した店が禁煙の店だった場合どうしますか」の設問には、「その店は諦めて喫煙できる店に行く」と回答した人が49.2%、「その店に我慢して入るが、二度と行かない」と答えた人も4.8%いたのである。

 飲食業界のニュースサイト『フードスタジアム』編集長の佐藤こうぞう氏は、「せっかく盛り上がっているカフェブームに水を差す流れ」と懸念したうえで、こう語る。

「午前中に一生懸命働き、昼食後に喫茶店に行ってコーヒーを飲みながらタバコを吸うのが、日本のビジネスマンの典型的な息抜きスタイル。いわば古くからある喫茶店文化といってもいいでしょう。

 それが、世の中の流れだからと“喫煙者=悪”のレッテルを貼り、一方的に隅の狭い喫煙スペースに追いやったり、全面禁煙で喫煙者を締め出したりするのは、決して顧客満足度を高める最善策とはいえません。

 いくら少数派になったとはいえ、喫煙者のライフスタイルを尊重したサービスを提供してこそ、店舗全体の評価も高まるのです」(佐藤氏)

 佐藤氏が一例を挙げたのは、東京・千駄ヶ谷などで“朝カフェ店”を展開する「グッドモーニングカフェ」。ここは喫煙・禁煙席の分煙仕切りにエアカーテンを設置。イオンの風で空気中に壁をつくり、エリア外への煙やニオイの拡散を防いでいる。

「喫煙者の居心地を大切にするポリシーは立派ですし、ネガティブな分煙スペースをオシャレな空間に変えることで、喫煙者も被害者意識を持たずにくつろげる。

 今後はタバコを吸う人、吸わない人どちらのメンタル面にも配慮した店づくりが、繁盛店をつくり出すキーワードになると思います」(佐藤氏)

 前出の調査でも、「ファストフード店に望むことは」の問いに、喫煙スペースと答えた人が53.4%いて、問題視されている「安全な品質」(44.8%)をも上回る結果が出た。

 街中に溢れる“喫煙難民”はいま、食事やコーヒーの品質、店のキレイさといった本来の来店動機よりも、むしろ「タバコの吸える店」を第一に探し求めている。逆にいえば、喫煙スペースを快適な空間に変えてしまえば、それだけ客足が増えるのだ。

 マックやスタバといった海外資本のチェーン店が全席禁煙化を推し進める中、タバコと深く結びついた日本の喫茶店文化はどこまで守れるのか。


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