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改正前に知りたい「相続税」【後編】 ~相続税の話、親にどう切り出せばいい?~

改正前に知りたい「相続税」【後編】~相続税の話、親にどう切り出せばいい?~(写真:iStock / thinkstock)

2015年1月1日から「相続税」のルールが変わります。改正後は「税金がかかる最低ライン」が大幅に引き下げられ、一部の富裕層だけでなく一般の会社員世帯にまで課税対象は広がる見込み。よって、今後は多くの人が相続税に無関心ではいられなくなるわけです。

場合によっては数百万円もの負担になることもあるため親の生前から相続について話し合い、節税を含め打てる対策を講じておくことが望ましいわけですが、デリケートな話題だけにそもそも親に切り出しづらいという人も多いようです。

そこで、親と相続の話をするために必要なこと、また、もし話し合いを拒絶されてしまったときに、それでもなんとか自力で対策をする方法をまとめてみました。相続税の話、親にどう切り出したらいい?

親がどれくらいの財産を持っているか、正確に把握できている人はそれほど多くないのではないでしょうか。そもそも相続の額が分からなければ相続税がかかるかどうかも判断できないわけで、対策のしようがありません。したがって、家庭の財産について親子間で共有しておくことは、将来に向けたリスクヘッジの第一歩といえます。

とはいえ、いかにフランクな親子関係であっても、遺産相続についてはなかなか話題にしづらいところでしょう。下手をすれば「遺産目当てか!」「死んだ後の話をするなんて!」などと、親の逆鱗(げきりん)に触れてしまいかねません。

これまで相続税にまつわる数々の相談を受けてきた公認会計士・税理士の五十嵐明彦氏も「相続の話を子どもから切り出されたことで、親子関係がぎくしゃくするケースは実際に多いです」と語るように、やはりそこは親族間といえどもアンタッチャブルな領域なのかもしれません。

では、一度話をして親に拒絶されてしまった場合、あるいは拒絶されるのが怖くて話をできない場合、もはや切り出す術はないのでしょうか?

「私のところにも『相続税の対策をしたいけど、親にどう話せばいいか分からない』とご相談に来られる方は多いです。ハッキリ言って難しいところですが、今回の改正というのはひとつ大きなきっかけになると思います。年末など改正の時期が近付けばテレビなどで特集されることも増えるでしょうし、帰省の折などにさりげなく『そういえば相続税が変わるらしいけど、うちの場合はどうなんだっけ?』と切り出してみるのはいかがでしょうか」(五十嵐氏)

なるほど。確かにそれはいい手です。さりげなく切り出す自信がなければ、帰省の前に相続税のネタをやりそうな番組を調べておき、家族団らんの機に合わせてチャンネルをセットしておくといいかもしれません。そこまでやると若干あざとい気もしますが。

「もし、兄弟がいらっしゃる場合は『相続のことで兄弟が揉めるのは嫌だから、今のうちに色々確認したい』と切り出すのもいいと思います。実際に相続問題でトラブルになるのは兄弟間が圧倒的に多いので、それを避けるための話し合いということであれば親御さんも応じてくださるのではないでしょうか。結果、思いのほか財産が多いということが分かれば、『じゃあ相続税対策しておかない?』という流れにも持っていきやすいでしょう」(五十嵐氏)

ただ、いずれにしても何より重要なのは「普段からコミュニケーションをしっかりとっておくこと」だと五十嵐氏は言います。

「普段ろくに連絡もしていないのに、いきなり財産や相続の話をするのはいかがなものかと思います。本人は純粋に相続税が心配で聞いていたとしても、あまり唐突だとやはり親御さんとしては気分が良いものではありませんよね。結局は普段からしっかりコミュニケーションをとり、相続だけではなく親の老後についての話し合いを重ねていくことが一番大事だと思います」(五十嵐氏)

これまで数多くの相続に立ち会ってきた五十嵐氏の言葉だけに説得力があります。土地の価格だけなら、路線価で調べられる

では、そうした諸々の手段を使っても話ができなかった場合はどうすればいいのでしょうか? 五十嵐氏に聞いてみたところ「親がノーと言っている場合、残念ながら節税対策などはできません」とピシャリ! それならせめて、『どれくらいの財産があるのか』『相続税の対象になるのか』ということだけでも分からないものでしょうか? 

「預貯金の額などは難しいですが、持ち家の場合は土地の価格だけでしたら『路線価』からある程度推測することは可能です。路線価とは国税庁が毎年7月に公表する全国の土地価格の指標のことで、相続税における土地の評価額はこの路線価を使って計算されます。国税庁のホームページで誰でもチェックできますので、自分の土地がいくらくらいになるのか計算してみるといいかもしれません」

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