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映画『マザー』がついに公開!! 恐怖漫画の巨匠・楳図かずおが明かす製作秘話

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映画『マザー』がついに公開!! 恐怖漫画の巨匠・楳図かずおが明かす製作秘話
 『漂流教室』『まことちゃん』など、数々の「恐怖漫画」を世に送り出してきた巨匠・楳図かずおが『マザー』(9月27日公開)で、長編映画監督デビューを果たした。

 自身の母親をテーマにした自叙伝的なストーリーの本作は、現実と幻想の狭間で繰り広げられる恐怖と愛の物語だ。

 主人公の楳図かずおを演じるのは、『半沢直樹』(TBS系)などに出演し大きな注目を集めている片岡愛之助。そして、楳図とともに怪奇現象に立ち向かう編集者・さくら役に元宝塚歌劇団雪組の舞羽美海 、楳図の母親役を15年ぶりの映画出演となる真行寺君枝が演じている。  
 さらに、楳図の大ファンとして知られる中川翔子も友情出演し、主題歌を担当。こちらも話題を集めている。

 「ウメズ・ワールド」の集大成ともいえる本作。楳図監督に制作秘話を聞いた。

――本作の「テーマ」はどのようにして出来上がっていったのでしょうか?

今回、まったく手がかりがないところから、「自分にしか出来ないテーマ」を模索していきました。そのなかで、ちょっとずつ「自分の話のなかに母親を入れよう」となっていったんです。「この視点は良いぞ」と思いましたね。そのうえで、自分自身というのは「現実」の話で、それだけだと全然面白くないので、どこまでそれを「嘘」にできるかを考えていきました。
お話(脚本)に自信を持てたので、作品作りに対して、めげずに、悩むことなく前に進めました。出演される方の演技に対しても、「マイペースで思いきりやってOKです」という感じに自然となりましたね。

――撮影中は、現場でどのようなことに気を配られていましたか?

とにかくお話が一番大事なので、撮影中は時間の制約などの問題が起きて「脚本のここを飛ばしてほしい」ということも出てきたのですが、「お話だけは譲りません!」という信念でした。
そして、お話を最大限表現するために、僕が考えている「筋道」から外れないように注意していました。
例えば「お皿が落ちて割れる」ことと、「割れてお皿が落ちる」では全くニュアンスが違うんです。だけど、常識的な考えで「落ちて割れる」にされていたので、「それは違うんです!」と訂正しました。
私を演じる愛之助さんが来ている縞々のボーダーも、心境の変化で太さが変わるんです。そうたところにも気を配りましたね。

――作中ではCGをはじめ、様々な形で「恐怖」を映像で表現されていますね

そうですね。CGは本当に難しいところもあったんですけれど、登場人物の「怒り」を振動として表現したところなどは、上手く行ったと思いますね。縦揺れだけでなく横揺れも混ぜ、揺れ方を遠近法で表しています。
僕の作品は「撮影不可能」と言われるものが多いんですが、CGのおかげで映像として可能になった部分も大きいなと感じましたね。

――映画で恐怖を表現するにあたって、参考にされた作品はありますか?

僕が映画をあまり見ないということもあって、それは特にないのですが、音楽については『サイコ』のこの部分を、と例に出すこともありました。

――主演の片岡愛之助さんの演技はいかがでしたか?

本当に安心して見られる演技でしたし、無理矢理ではない、普遍性のある存在感が印象的でした。個性は強すぎると、それに引っ張られてしまう問題もあるんですが、愛之助さんの場合は「ほどよい個性と調和性」ですよね。

――ご自身を演じられるということで、演技についてはお話されたのでしょうか

全然ありませんでした。僕からは、「誰がやっても僕にはなりきれないので、愛之助さんが思うように演じてください」とお伝えしました。愛之助さんと最初にお会いした時は、「僕でいいんですか? 太っていますけど」なんてお話しされていましたけど(笑)、それで安心して下さったようです。
作中に登場する私の年齢についても気にされていたようですので、「いまの愛之助さん(の年齢)でやってください。周りの役者の方はそれに合わせるようにしますので」とお話しました。だから、無理なくお芝居して頂けたんじゃないかなと思います。

――それでは、最後に読者にメッセージをお願いします。

僕は話が単純なものが好きなので、この映画も分かりやすく、単純に出来ていると思います。そのなかにある「深み」を理解いただけると嬉しいですね。一回見始めたら、もう目が離せない仕掛けになっています。是非ご覧になってください!

■関連リンク
映画『マザー』公式サイト

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