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「猛暑のあとは寒冬」説は本当か?

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5年ぶりにエルニーニョ現象が発生する可能性が高いとされていた今年。9月現在の最新の予測では、秋から冬にかけてエルニーニョ現象が発生する可能性はこれまでの予測よりも小さくなり、「平常の状態が続く可能性と同程度」となっている。

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エルニーニョ現象が発生した年は過去のデータ上、日本では暖冬になる傾向があるとされているが、その一方で「猛暑のあとは寒冬になる」という説を耳にすることも。はたして、北日本から東日本を中心に暑い夏となった今年は、暖冬と寒冬どちらになる見込みが強いのか。「猛暑のあとは寒冬」といわれるメカニズムについて、気象予報士の森田正光さんに聞いてみた。

「一般に、日本の猛暑には『ラニーニャ現象』が影響していることが多いとされています。ラニーニャ現象が発生した年の冬は寒冬になりやすい傾向があることから、そのような説が広まっているのかもしれません」

ラニーニャ現象とは、東太平洋の赤道付近で海面水温が低い状態が1年ほど続く現象のこと。同海域で海面水温が上昇するエルニーニョ現象と対をなす現象だ。ラニーニャ現象が発生した場合、日本の南側の太平洋西部熱帯海域の海水温が平年より高くなり、冬場に日本付近に北からの寒気が流れ込みやすいとされている。

しかしながら森田さんによると、エルニーニョ=暖冬、ラニーニャ=寒冬という図式が必ずしも成立するとは限らないとのこと。

「そもそも天気には『補償性』があり、平年より暑かった後はそれを取り戻すように気温が低めに経過することがあります。自然がうまくバランスを取っているわけですが、こうした経験則により『猛暑のあとは寒冬』という、ある種の思い込みが強まったのではないでしょうか」

結局のところ、一概に「猛暑のあとは寒冬」とは言い切れず、今年の予測も立てにくいのが真相。統計的にも猛暑のあとが寒冬となった年は取り立てて多いわけではなく、「そのような年もあるが、特に目立った傾向はない」というのが実際のところであるようだ。

刻一刻と条件が変化する気象情報に絶対はなく、あくまで過去のデータから傾向を推測するのみ。エルニーニョ現象の発生予測が変化し続けているように、今年の冬が暖冬となるか寒冬となるかは、現時点ではもう少し動向を見守る必要があるようだ。
(有栖川匠)
(R25編集部)

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