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厳選! ノーベル文学賞に“近い”といわれる作家たち

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 書籍のタイトルは『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』(青月社/刊)。だがしかし、ノーベル文学賞の選考過程は極秘であるため、誰が候補になっているか私たちは知る由もない。選考に関する資料は50年経過しないと公表されないので、例えば、報道などで「村上春樹氏が有力候補とされている」などといわれても、憶測の域を出ないのだ。

 だから、この『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』に掲載されている38人の世界的な作家たちも、本当にノーベル文学賞の候補になっているかどうかは分からない。しかし、翻訳者の柴田元幸氏が本書の帯に「ノーベル賞云々というのは、本当はたぶんどうでもいい話で、要するにこの本は、世界にはこんなにいい作家がいるんだということを伝えたい書き手と編集者が集まって(中略)めぐる思いを熱く語っている」とコメントを寄せている通り、ノーベル文学賞とか関係なく、世界的に影響力を持ち、素晴らしい作品を書き続けている38人の作家がこの本で解説されているのは紛れもない事実である。
 では、どんな作家があげられているのだろうか? ピックアップしてご紹介したい(なお各作家の代表作は本書に掲載されている作品を引用)。

○村上春樹(日本、1949年生まれ)
 言わずと知れた、日本で最も人気のある作家の一人で、2009年2月にはエルサレム賞を受賞するなど海外での評価も高い。代表作は『ねじまき鳥クロニクル』。

○アシア・ジェバール(アルジェリア、1936年生まれ)
 旧フランス植民地であるアルジェリアの出身で、活動拠点はフランス。20歳でフランス文壇に躍り出たときは「アルジェリアのサガン」という異名をとった。代表作は『愛、ファンタジア』。

○ミラン・クンデラ(チェコ、フランス、1929年生まれ)
 『存在の耐えられない軽さ』は日本の読書家たちからも愛されている。彼の大きなテーマの一つは「越境」。物理的な「越境」だけでなく、文学的な横断をし続ける。代表作は『存在の耐えられない軽さ』。

○トマス・ピンチョン(アメリカ、1937年生まれ)
 もしこの人がノーベル文学賞を受賞すれば、「授賞式に姿を表すか」ということに大きな注目が集まるだろう。なぜなら、過去半世紀、人前に姿を表したことのない覆面作家だから。代表作は『メイスン&ディクスン』。

○ボブ・ディラン(アメリカ、1941年生まれ)
 どうしてロックミュージシャンが? と思うことなかれ。彼の詩は、ポピュラー音楽における「歌詞」とは一線を画すものであることから文学的な評価が高い。代表作は「ライク・ア・ローリング・ストーン」。

○カズオ・イシグロ(日本、イギリス、1954年生まれ)
 日本・長崎の生まれだが、5歳の頃に渡英。現代イギリス文学の代表的な存在となっている。『日の名残り』でブッカー賞を受賞。代表作は『日の名残り』。

 他にも本書には世界中の名作家たちが集結している。インドのサルマン・ラシュディ氏、ケニアのグギ・ワ・ジオンゴ氏、もともと記号哲学者として知られていたイタリアのウンベルト・エーコ氏などなど。
 解説だけでなく、どんな作風なのかを示すチャートや代表作も網羅されているので、『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』は世界文学を読みたいという人にはピッタリな一冊だといえるだろう。
(新刊JP編集部)


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