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米Billboard、U2最新作「Songs of Innocence」を売上チャートのデータに換算しないと発表

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米Billboard、U2最新作「Songs of Innocence」を売上チャートのデータに換算しないと発表

posted by Jay Kogami

U2の最新作「Songs of Innocence」はチャートにもグラミー賞にも入らない、現段階では。しかし、過去26作品がアップルイベント後にチャートインするフリーミアム効果を発揮

U2がアップルの発表会で突如開始した最新アルバム「Songs of Innocence」のフリーダウンロードに、音楽業界は騒然となりました。アップルのティム・クックCEOは「音楽史上、過去最大規模のアルバムリリース」と宣言するほど、世界のiTunesユーザー5億人に向けての大規模なリリースですが、このアルバムがアルバムチャートに載らないことが決定しました。

アメリカの公式チャートを運営するBillboardは、5億コピー分の「Songs of Innocence」を売上チャートのデータとして換算はしないと公式に発表しました。

Billboardのチャート担当副ディレクターのキース・コーフィールド(Keith Caulfield)は、

「最新アルバム『Songs of Innocence』のiTunesアカウントホルダーへのフリーダウンロードとBeats Musicのストリーミング配信で世界中を驚かせました。しかし、Billboard 200アルバム・チャートには、1カ月半後まで反映されません」

基本的に、アルバムのフリーダウンロードやギブアウェイはBillboardのアルバムチャートに計算されることはなく、また音楽売上データを集計するNielsen SoundScanの売上にも反映されません。

この計算は、2013年にジェイZがサムスンとパートナーシップを組んでアルバム「Magna Carta Holy Graml」をサムスンのスマホユーザー向けにフリーダウンロードで配信した際にも同じ処置が取られました。

また「Songs of Innocence」は、来年のグラミー賞の対象にも該当しません。

今回のアルバムも、10月14日の公式リリースを皮切りに、アルバムチャートの対象として計算されます。今回のアルバムは売上に加えて、ラジオのエアプレイやソーシャル、ストリーミングでの露出も増えると予想され、これまでと同様にチャート上位に上がってくると思われます。10月14日はスタンダード版とデラックス版がデジタルとフィジカル・コピーの両方でリリースされる予定です。

U2はこれまでアメリカのアルバム・チャートで7回1位を獲得しています。2004年の「How to Dismantle an Atomic Bomb」、2009年の「No Line on the Horizon.」も1位を獲得しています。

アップルとのプロモーションの効果

しかし今回のアップルとのプロモーション効果は、最新アルバムの注目だけにとどまりませんでした。Mashableによれば、iTunesトップ200アルバムランキングに9月12日の段階で、U2の過去のアルバム26作品がランクインしたことが明らかになりました。

またU2のシングル18曲が世界46カ国でトップ10入りしたことも判明しました。

U2はアップルの発表会(9月12日)以前は、iTunesチャートに1枚もアルバムはランクインしていませんでした。

U2のマネージャー、ガイ・オセアリー(Guy Oseary)はMashableの取材でアルバムリリースについて

「これは破壊的なことであり、過去に前例が無い。今後長い間この手法は研究対象になるだろう。たくさんの人がこのアルバムを聞いてくれたことを嬉しく思う。」

とコメントしています。

このアルバムリリースでは、音楽のマーケティングにおいてU2のブランド価値を高められたことが重要な要素だと感じます。その結果が、フリーダウンロードから他のアルバムの購入へとつながった消費者行動です。これは言ってみれば「フリーミアム」と同じだったと言えます。フリーで最新アルバムを提供し、有料でその他のアルバムを購入してもらう。このモデルがアルバムリリースでも可能なことを、今回U2が実証してくれたと言えるのではないでしょうか。

■記事元http://jaykogami.com/2014/09/9132.html

記事提供All Digital Music

Jay Kogami(ジェイ・コウガミ)
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