【歌って踊れる捕手】まさに男の中の男! 里崎智也の精神力を見習え!!【2006WBCベストナイン】

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【歌って踊れる捕手】まさに男の中の男! 里崎智也の精神力を見習え!!【2006WBCベストナイン】

 また1人、プロ野球界から個性的な選手が現役を退くことになった。千葉ロッテマリーンズの里崎智也である。9月12日、正式に引退を表明。今年5月に手術した左膝が回復せず、決意したという。
 過去に取材経験がある『野球太郎』編集部に里崎智也の魅力を聞いた。その言葉の節々に「幕張の勝負師」と呼ばれた彼の本質が凝縮されている。

     *   *   *

◎世界一の司令塔

 1976年5月20日、徳島県で生まれた里崎は鳴門工(現鳴門渦潮)から帝京大を経て、1998年ドラフト2位でロッテに入団。2005年には、31年ぶりの日本一に大きく貢献。翌2006年には第1回WBC日本代表にも選出され、王貞治監督のもと、正捕手として世界一のタイトルと同時に、ベストナインも獲得。2007年の北京五輪アジア予選では、本戦出場の切符獲得の立役者となった。

 里崎の特徴は、何といっても抜群の勝負強さにある。前述した国際大会ならではのプレッシャーについては、「全然(緊張は)ないですね。僕の場合、『敵地だから』とか、『負けられない戦いだから』というプレッシャーは、ほとんどありませんでした」とコメント。

 さらに自身がチャンスに強いイメージがあることについて、チャンスの場面で何を考えているか問うと、

「打った後のことしか考えていないですからね。『ここで打ったら、明日の一面だな』とか」

「(守っているときも)僕は最悪の状況は考えずに、良い状況をイメージして、少しでもそれに近づけようと考えています」

 と里崎は語っている。

 このコメントから読み取れるのが、里崎は前向きすぎるほどのプラス思考だ。不安やプレッシャーに打ち勝つ、というよりも、頭の片隅にも不安などをよぎらせないポジティブシンキングこそ、里崎の最大の魅力といえる。

◎ボロボロだった肉体

 そんな鋼のような精神力を持っていた里崎。しかし、肉体面はボロボロだった。31年ぶりの日本一に輝いた2005年以降、ほとんど休むヒマがなかったのは、ファンであればよく知っている事実。

 2005年はアジアシリーズで11月まで野球を続け、2006年はWBCのために、早めの調整でスタートし、シーズンオフには日米野球に出場。2007年はクライマックスシリーズ、さらに12月は北京五輪予選……。さすがに体も悲鳴を上げ、右ヒジには今までにない痛みを感じていたという。

 引退の引き金となったのは、2004年にも半月板の手術を経験している左膝のケガ。捕手は一見、息の長いポジションのイメージがあるが、1試合で何度も立ったり座ったりを繰り返し、素早いバント処理や人工芝での走塁など、里崎の膝には相当な負担がかかっていたのだろう。

◎歌って踊れる捕手

 また、その愛すべきキャラクターも、我々ファンにとっては忘れられない。野球選手の次に歌手になりたかった、というほど歌が好きで、試合後のファンサービスでは球団応援歌を披露。ファンを大切にして、過去には単独でクリスマスディナーショーを行うなど、“歌って踊れる捕手”の異名を持つ人気者だった。

歓声の渦巻いて 大きく放り込め 歌え! 踊れ! 打ちまくれ! いざ行け里崎

 かつて野球選手の応援歌に「歌え! 踊れ!」という歌詞が使われたことがあっただろうか。ロッテ以外のファンからも愛された里崎は、将来は必ずや現場に戻って、後輩たちにその勝負強さと、人気者になれる秘密を伝授してほしい。

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