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ホークスOB藤原満氏 「淡白采配の秋山監督こそが不安要素」

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 プロ野球界は、セ・リーグ、パ・リーグとも優勝を争うチームが絞られてきた。パ・リーグではソフトバンクとオリックスが首位を争っているが、重鎮OBの中には優勝を争う古巣に厳しい目を注ぐ人もいる。南海ホークス一筋14年で1334安打をマークし、引退後には南海コーチやダイエー二軍監督などを歴任した藤原満氏はこう語る。

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 昨年のBクラス転落(4位)で危機感を持ったチームは李大浩、鶴岡慎也、投手陣ではサファテ、ウルフ、中田賢一などを補強しました。野手は全般的に順調でしたが、投手陣はここにきてもたついています。

 結局、補強はしたもののどれもエース級ではなく、10勝すれば10敗する投手が多かったということ。ライバル・オリックスの金子千尋のような絶対的エースがおらず、状況はかなり厳しいといわざるを得ません。

 残り試合もオリックスより5ゲーム少ない(9月3日終了時点。以下同)。最低でも2.5ゲーム差をつけておかないと苦しいでしょう。直接対決は互角としても、オリックスは残り試合に相性のいい楽天戦が多くあり、ソフトバンクには楽な相手がいない。とにかく分が悪いのです。

 このまま勝ちきったとしても、ソフトバンクにとっては鬼門のCSが待っている。ここで私が不安に思っているのが、両軍の監督の差です。内野出身の森脇浩司監督と、外野出身の秋山幸二監督には、どうしても大きな差があるように感じるのです。

 監督の能力というのは現役時代の経験が大きくモノをいいます。まずは守備面です。内野手ならば常に守りに絡んでいて、ピンチにマウンドに集まった際にもコーチを交えて「こういう守りをしよう」などと話します。キャッチャーやピッチャーは当然、自分たちの失敗が即失点に繋がるから、したたかさが育まれる。普段から考える癖は、監督になってからもそれが生きてくる。

 ですが、外野はどうしても守備ではカヤの外になります。私には、秋山監督の最大の弱みがそこにあると思えます。ピンチになっても細かいことができない外野出身の監督に多い淡泊さ、あきらめの早さが見て取れるからです。

 打撃面でも同じで、現役時代は下位打線に入ることが多く、相手ピッチャーにできるだけ球数を投げさせることを意識していた森脇監督に比べ、長く中軸を打っていた秋山監督には細かい発想が感じられません。

 これからの試合では、終盤で競り合う展開になると、お互いがローテーションを無視してでも次々にエース級を投入し、1点を争うゲームになります。バットを短く持ってファウルで粘り、繋いでいくバッティングのほうが、ホームランや長打に頼るより効果的になるが、秋山采配は1年を通してどうも大味です。

 内川聖一、柳田悠岐と打率は高いのに、李の打点が少ないのは、つながりが悪いからに他ならない。並の投手が相手なら打線がつながるが、エース級相手には途端に打てなくなりますからね。ソフトバンクは大砲が多いと思われがちですが、チーム本塁打は76本。オリックスの94本より少ない。これが秋山監督の打ち勝つ野球の現実です。

 この先3連戦3連敗だけは禁物。力でねじ伏せようとする野球は封印して、しつこく1点を奪う野球で勝ち抜くことを目指してもらいたいですね。

※週刊ポスト2014年9月19・26日号


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