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アメリカでは一般的? エステートセールってどんなもの?

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日本では遺品整理をする場合、家族や親族など、故人と親交のあった人で形見分けをするのが一般的。ところが、海の向こうのアメリカでは、自宅で遺品を販売する「エステートセール」があるのだとか。では、いったいどんなものなのか。さっそく取材してみた。オープン&合理的! アメリカらしいエステートセール

今回、エステートセールについて教えてくれたのは、アメリカ・ロサンジェルス在住の不動産エージェント、西川ノーマン裕子さん。エステートセールとは、いつ、誰が行うものなのだろうか。

「エステートセールは、売主が亡くなった際に、家財道具や不動産などを販売して、処分する遺産整理の方法です。アメリカでは相続人が使うモノ、残したいモノをのぞいて、売却してお金の清算をするのが一般的。つまり残すもの以外、家と家にあるすべての家財道具や雑貨などを売って現金化するんです。相続人にとっては必要に迫られて行うものですね。ただ、ケースによってはプロベートコート(遺産検認裁判所)がエステートセールを行うよう指示することもあるようです」(西川さん)。家とすべてのモノを売るとはなんともダイナミックだが、日本と同様、遺産がらみとあってシビアな様子だ。

また、売主が存命中でも、アシステッドリビング(老人ホーム)に入るために家財を処分・販売することや、家にあるすべてのものを処分したいときに、個人で売らず、プロに委託することを「エステートセール」と呼ぶ場合もあるのだとか。事情はそれぞれだが、自宅を舞台に他人に家と家財道具を販売するというのはオープンかつ合理的で、なんともアメリカらしい。

ただ、日本だと遺品というとどうしてもネガティブというか、前向きな印象を受けないが、アメリカでは違うのだろうか。

「そもそもアメリカでは、個人がいらなくなったモノを売るのが盛んなんです。家の前で店開きする“ヤードセール”や“ガレージセール”もとてもポピュラーですし、遺品だからといって、日本ほどマイナスイメージを持つ人は少ないと思います」(西川さん)というため、買う側にも抵抗は少ない様子だ。掘り出しモノ目当ての渋滞ができることも?

さらに気になるのは、エステートセールではどのようなモノが販売されているのか、ということ。そもそも故人の家財道具に高値がつくのだろうか。

「エステートセールで注目を集めるのは、ビンテージものやアンティークものですね。古いもののコレクターとかが、例えば1800年代初期につくられたもの、ガラスのアート作品、食器とか年代物の家具など、掘り出しものを探しに、エステートセールをチェックしている感じです」(西川さん)。なるほど、日本でいうなら骨董屋さんやブランドのコレクターなどが、掘り出し物の仕入れをするような感覚なのかもしれない。

また、故人が資産家であるほど、貴重な品々が売りに出されると期待を集めるため、場合によっては住宅の周辺で渋滞が起きることもあるのだとか。ちなみに買う側だけでなく、エステートセールを行うための専門業者もいるそうで、家財のなかでも売れそうなものに値札をつけ、広告をうって、セールの運営管理を行い、売上の一部をもらう仕組みになっている。筆者は大切な人を亡くして悲しみにくれている遺族が、エステートセールを行うのは負担なのではと思っていたら、ちゃんと業者がいてビジネスになっているのだ。

日本の形見分けはしみじみとして趣があるし、アメリカのエステートセールは合理的でスムーズだ。どちらがいいというわけではないが、遺産整理のやり方1つとっても、お国柄はあるのだな、と実感させられた。ただ、近ごろの日本では核家族化、少子化が進み、遺品の片付けまで手が回らないという人も増えてきた。近々、日本になじむようアレンジされた「エステートセール」が登場するかもしれない。
元記事URL http://suumo.jp/journal/2014/08/29/68239/

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