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原画展で山手線全駅ホームをフル活用!集英社の夏休みならではのプロモの巧みさを分析

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昨今、マンガ・アニメ業界では、ファンに向けて開催される”原画展”が隆盛だ。この2014年8月だけでも、「攻殻機動隊大原画展」(東京・池袋)、「ビックリマン原画展」(東京・渋谷)、「頭文字D 読者が選ぶ名シーンベスト86原画展」(東京・台場)をはじめ、各地で様々な原画展が開催された。11月には、あの『進撃の巨人』の原画展も開催される予定となっている。

そんななか、斬新な”会場”選びで話題になっているのが、「週刊ヤングジャンプ」(集英社)に連載中の人気作『東京喰種』(石田スイ原作)の原画展だ。その会場は、山手線のホームである。

デジタル作画であるこの『東京喰種』には、本来原画は存在しない。しかし、今回の”山手線原画展”のため、原作者監修のもとオリジナルデータから特殊印刷を行い、原画が作られたという。このような”ありえないはずの”原画展が開催されたということで、作品ファンはこぞって山手線ホームに集まっているようだ。

この原画展では、山手線全29駅に1枚ずつ同作の原画を掲出。よって、駅をひとつひとつ時間をかけて回り続けるという”スタンプラリー”的な楽しみ方が可能となっており、各駅には掲出されている原画の前でカメラを構えるファンの姿が多く見られる。ツイッターでも、以下のような声が多数だ。

「今ちょっと山手線各駅で喰種原画展やってるから明日制覇してくるね」

「東京喰種原画展!山手線一周するよ!」

「東京喰種の原画展!!! わー山手線巡回しなければ!」

このように”スタンプラリー”的に参加するファンには特に若い人が多く、夏休み期間ならではの光景といえそうだ。

山手線といえば、1日の利用者数は約324万人といわれる路線。全国各地、世界各国の観光客も多数利用する。実際その過半数は『東京喰種』のことを知らない人だと思われるが、1日に複数回、そして毎日のように利用すれば、自ずと掲示されている原画に集まるファンの姿は見かけるだろう。それが作品への興味に繋がる可能性は大いにありそうだ。

また発行元の集英社は、山手線渋谷駅(外回り)のホームに限って別の”展覧会”も開催。JR渋谷駅の1日の利用者数は約37万9000人(2013年度)とされているが、そこで展開されているのは、同じく「週刊ヤングジャンプ」連載中の人気作『テラフォーマーズ』のオリジナルポスターによるホーム全体”ジャック”だ。

同作は、異常進化した昆虫(生物)と人類との戦いがテーマということで、主要キャラクターと撮り下ろされたリアルな昆虫(生物)写真がセットになったポスターが全長20メートルにわたってホームを占拠。こちらも、多くの作品のファンを集めており、作品を知らない人でも足を止めるきっかけになっている。

もちろん、今回はプロモーションの一環として山手線ホームが使われたわけだが、入場料は電車賃のみ、カメラ持ち込み自由、アクセスが容易など、実は展覧会の”会場”としては申し分ないといえるだろう。ツイッターを中心に、ソーシャルメディア上での拡散についても活況。集英社の今回の取り組みは、原画展に新たな風を吹き込むかもしれない。

『東京喰種』の原画展、『テラフォーマーズ』の特別ポスター掲示は、ともに8月31日まで。夏休み最後の週末には、多くのマンガファンが山手線に乗車することになりそうだ。

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