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【美女友達を作ろう第3回】銀座のホステスと元無職は友だちになれるのか

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「美人は得だよねー」
心なきものたちから、美人に向けてよく発せられる言葉である。
確かに、得することは、正直多いだろう。だが、光が差すところには、必ず陰ができる。人として見られる前に女として見られてしまったり、女子に嫉妬されたり……その種類は様々だ。例えば、「美人だよね」と他人に言われた時の反応ひとつとっても、「うん!」でも調子にのってるみたいだし、「そんなことないよー」でもウソっぽいしで、細心の注意を払わなければいけなかったりするのだ。
そこで、今回登場する美女に「『美人だよね』って言われたら、どうするの?」と聞くとこう返ってきた。

「『そうなんだよね!でも、メンヘラなんだー』って笑って返しますね」

若月桃華ちゃん、22歳。再開発されていく豊洲の街を横目に見ながら育った彼女。昼はパチンコ屋のスロットガールとして、そして夜は銀座の老舗クラブで働いている。美しい黒髪に、170cmの長身。ただ、その吸い込まれそうなほどに大きな黒目は、どこか不安げにも見える。明るく、淀みなく喋る彼女だが、とりあえず、この冒頭の発言にはつっこまざるを得ないので、聞いてみた。メ、メンヘラなの……?
「21歳で専門学校に通っていた頃のことなんですけど。気づいたら、精神病院のベッドの上で、両手両足、胴体と全身が金属で固定されていました。前後の記憶は曖昧ですが、鎮静剤の注射をうつ先生の顔はなぜか鮮明に覚えています」




映画『クワイエットルームへようこそ』の内田有紀で見たことあるやつだね!(想像以上に重かったのでちょっとごまかしながら)原因は何だったの?
「専門学校での友人関係がよくなかったり、あとはストーカーされていたことの不安もあって、睡眠導入剤を一気に飲んでしまったんです」

ス、ストーカー?
「その頃、30歳過ぎの会社員の男の人と知り合って、何度か居酒屋にご飯に連れて行って頂いていたんですけど……4回目くらいで、『俺たちつきあってるんだよね』って言われちゃいまして。否定したら、その場で殴られたり、ついには、家を特定されて、玄関の前で待っていたり、親の職場を探されたりとエスカレートしていって……」

そ、それ完全なストーカーだよ!訴えたら勝てるやつだよ!
「それが逆に『恋愛詐欺で訴えてやる!』って言われちゃって……。今冷静に考えると、恋愛詐欺って何かよくわからないんですけど(笑)。訴訟とかあるのかなと思ったら怖くなっちゃって」




こんな話を今は笑ってしてくれた桃華ちゃんだが、その当時は、初めてのことに気が動転してしまったとのこと。幸い、衝動的なものだったので、その隔離病棟史上、最速で退院出来たようだが……今は何か楽しいことは見つかった?
「今は、休みの日の午前中に、好きなカフェに入って、未来の予定を考えています。その時間が一番幸せですね」

入院騒ぎで一度は辞めてしまった専門学校。そこで目指していた、保育士の資格の取得を、再び考えているという桃華ちゃん。未来を考えている時が幸せというのは、なんとも希望が感じられる言葉だ。じゃあ、男として、桃華ちゃんの”未来の予定”に入るにはどうすればいいの?

「今働いている銀座のクラブでは、企業の社長さんがお客さんとしてよく来ていて、10万円以上の会計を内訳も聞かずにパッとしていったりするんですよ。もちろん、私はその感覚に麻痺しちゃいけないと思って、昼のお仕事もしているんですけど……。ときどき、そのお金を私に投資してくれないかなって思うことはありますね(笑)」




だから美人は得じゃない!と思う人もいるかもしれない。ただ、桃華ちゃんの人生をダイジェストで聞いた後の僕は、誰かにポンってお金を出してもらえるくらいのチャンスがあってもいい気がしてきていた。
ふと、自分の生活を思い浮かべてみた。自分が生活した上で、美女に投資し、全てを一緒に背負い込めるほどの財力……!うーん、そういや自分、去年まで無職だったし!美女友達を作れる日は、まだ遠い……!

文・写真 霜田明寛

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