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岩崎恭子本人が解説する「今まで一番幸せ」なレース

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『初めて○○やってみた』(テレビ朝日)は、グルメ、笑い、音楽、実験……など多種多様なジャンルの”初体験”の動画を見るという番組である。
7月30日のゲストは伊集院光。この日もザブングル加藤が「初めて自分の家の『鬼門』を調べてみた」り、「初めてフライボードをやってみた」り、ゲストの伊集院が「初めてヘラクレスオオカブトムシを触ってみた」りしていた。どうでもいいくだらないものから有益なものまでフラットに扱われ気楽に見れるのが魅力だ。

そんな中で「トップアスリートが自分の視界の解説に初挑戦」というシリーズがあり、これは毎回非常に興味深いものだ。

この日、それに挑戦したのは岩崎恭子。いわずとしれたバルセロナ五輪平泳ぎ女子200mの金メダリストだ。
もちろん岩崎が解説するのはその金メダルを獲った決勝のレース。「注目してもらいたいのはラスト50mの追い上げです」と自ら煽り、VTRを見る。

「とにかくレース中気をつけていたのが、金メダル候補の隣の4コースのアニタノール選手。彼女ははじめから飛ばしていく選手だった。私は後半追い上げるタイプでしたので、後半追い上げることができるにはオーバーペースにならないでおくというのがすごく重要なんですね。彼女がどんどんどんどん前に行くレースをしていく中、私はとにかく落ち着いて、落ち着いてと思いながら泳いでいました」といったレース中の解説も当然ながら貴重だが、これらは金メダル獲得した当時も散々語られたことだろう。
何よりも興味深かったのはレース直前のことだ。

「レース前はもちろん緊張していてドキドキドキドキしている自分がいた」という岩崎。だが、実はそれと同じくらい心を占めていたものがあったという、本人しか知り得ない解説が飛び出す。実はレース前、名前をコールされる際、日本ではお辞儀をする。しかし、海外のレースの場合、観客に手を振るというのが通例らしい。
彼女はそれが「恥ずかしくて、恥ずかしくて」仕方なかったという。
事実、コールされた彼女は、はにかみながら、片手を上げて控えめに手を振ると同時に、もう一方の手は照れ隠しにポリポリと鼻を掻いている。
そして「このスタート前なんですが、初めて自分の心臓の音が聞こえたんです」と振り返る。それくらい極度の緊張だったのか、と思ったのだが、本人はそうではなく、「心臓の音が聞こえるって思うほど意外と落ち着いてたな」と当時の心境を語るのだ。
実に生々しい。

レース直後、勝利が分かった瞬間のこともこう振り返る。
「どう喜んでいいかわからない恥ずかしい思いと嬉しい思いとで、はにかんでますね」
レース後のインタビューで「今までで一番幸せです」と語った岩崎恭子は、36歳になった今も「今までで最高のレース」と振り返った。
それを聞き「重みが違う」とゲストの伊集院は感慨深げに言った。

「14歳の時からそれを塗り替えるレースがなかったっていうのはツラいこともいっぱいあったと思う。人生の中ですごい偉業が先に来ちゃった人のプレッシャー。また勝つだろうって思われるし。でも現役を引退した時に、でもやっぱり褒めてあげられるところにたどり着いたんだなって」。

文=てれびのスキマ(http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/)

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