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交通事故の罰則強化、新設の「発覚免脱罪」とは

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飲酒等の発覚を免れる目的で逃走する「逃げ得」を無くす

平成26年5月20日に「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」(自動車運転死傷処罰法)が施行されました。 この法律は、自動車運転過失致死傷罪と危険運転致死傷罪の規定を抜き出し、内容に一定の変更を加えた上で、独立の法律として定めたものです。

この自動車運転死傷処罰法に加えられた新たな規定の中に、「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」(発覚免脱罪)というものがあります。 発覚免脱罪とは、飲酒や薬物の影響で正常な運転ができないような状況で、自動車事故を起こして人を死傷させた場合、「飲酒等が発覚しないようにする目的で、その場から離れる」といったように飲酒等の発覚を免れる行為をしたケースを処罰するものです。

この法律ができるまでは、飲酒運転で人を死傷させる事故を起こした場合、その場にとどまって危険運転致死傷罪によって処罰されるよりも、ひき逃げの罪が加算されても飲酒が発覚せず自動車運転過失致死傷罪で処罰された方が罪が軽くなる可能性があったため、その場から逃げることによる「逃げ得」があったのではないかといわれていました。

今回、この法律によって発覚免脱罪が規定されたことで、飲酒等の発覚を逃れようとしたこと自体によって12年以下の懲役刑に処せられることになりました。これにより、自動車の過失運転致死傷罪やひき逃げの罪と合わせた場合、最高で18年の懲役に処せられる可能性があります。

このように、発覚免脱罪は、飲酒等の発覚を免れる目的で逃走することを防止して「逃げ得」となるような犯罪者が出てこないようにするとともに、発覚免脱行為自体が厳罰に処せられるようになったことで、飲酒運転自体を抑止する効果も期待されています。

発覚免脱罪は、その人が酔っているかどうかは関係ない

ところで、この発覚免脱罪の規定を読んだ人の中には「自分はお酒が強いから飲酒の影響なんてない」などと考えてしまう人もいるかもしれません。 しかし、この発覚免脱罪は、その人が酔っているかどうかに関係なく、いわゆる酒気帯び状態での運転であれば「正常な運転ができない」と見られてしまう可能性が高いと思われます。ですから、決して軽く考えないでください。

また、発覚を免れる方法としては、逃走してアルコール濃度を下げようとするだけでなく、さらに飲酒することなども含めて広く処罰の対象となる可能性があります。この点も甘く見てはいけません。

そもそも、自動車運転による交通事故は、重大な被害をもたらすため、運転する際には事故が起きないよう細心の注意を払うべきです。 厳罰に処せられるからという理由だけでなく、自動車の運転は日ごろから十分注意してください。飲酒運転など、もってのほかです。

カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ :
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