NHK受信契約スタッフのユウウツ 「逆ギレされて包丁」「東京の人は口も聞いてくれない」
こんにちは。ライターのロベルト麻生です。暑い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。自分はというと、先日夏バテでダウンして寝込んでいたら、ちょっと驚いたことがありました。
普段は仕事で日中家を開けていることが多いのですが、この日に限って15時ごろに突然のチャイム。返事をすると「NHKから委託を受けた者です」と言うではありませんか。
ついに来てしまったか、受信契約。もはや居留守も使えないので玄関を開けます。現れたのは、30前後の爽やかな感じの男性。NHKのロゴが入った身分証を見せ、「こちらにはいつからお住まいですか? 部屋にテレビはありますか」と聞いてきます。
「あー、皆さんそういう顔するんですよ」
現在住んでいる都内の築30年のボロマンションには、今年3月に入居。それまでは実家だったので、NHKの契約はしていません。
部屋にはテレビがあり、NHKのニュースウォッチ9もよく観るので、「じゃあ、受信契約します」と渋々ハンコとキャッシュカードを用意します。これから2か月ごとに、2560円が自動引き落としになるのかあ…。
僕が相当嫌そうな顔をしていたのか、「あー、皆さんそういう顔するんですよ。少なくともいい顔をされたことないですね」。せっかくなので詳しく聞くと、契約を促すと逆ギレする人も結構いるとのこと。
「この前なんかは50代ぐらいの男の人が怒って、包丁持ち出してきましたね」
とかなり物騒な経験もしているようです。そこまでいかなくても、邪険にされることは日常茶飯事なようで、
「神奈川とかの人は優しいけど、東京はみんな口も聞いてくれません。自分は東北出身で『東京の人は冷たい』って聞かされていましたけど、本当ですね」
と、少し同情しそうになります。でも東京って、地方出身者の巣窟なんですけどね。
顔が割れて警戒されるので「数か月で地域変更」
さらに聞くと、各家を回っていて面倒なのが、日中誰も居ない家。特に東京は単身者も多く、僕の家にもすでに何回か来ていたといいます。そのため契約スタッフの中には、夜10時半にお宅訪問する強硬派もいるようで、
「さすがに社内でも『お前よくその時間に行ったな』と言われていました」
ネットで「NHK撃退方法」を見て、契約を拒もうとする人にも困っているようです。NHKの受信契約は放送法で義務付けられているものの、受信契約スタッフはNHKの従業員ではないので、法律を楯に契約を迫ることができないのだとか。とはいえ、
「払っておいたほうがいいですよ。東京でも今裁判が何件か起きていますから」
と、その辺りは強気です。
ちなみに、その男性スタッフは今僕が住んでいる地区の担当は、7月で終了。8月から別の地区に移るといいます。なんでも、同じ地域でずっとやっていると、住民に顔が割れて警戒されてしまうので、数か月ごとに地域を変更するのだとか。まるでスパイです。
最後に、しつこく仕事の内容を聞かれたからか、「この仕事やってみたいんですか? メンタル強いですね」と逆質問が。「いえ、自分には無理そうです」と答えておきました。(ロベルト麻生)
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