ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう

これは精神病むでしょ!? 「PCサポート」で派遣されたはずが 「システム部長」を押し付けられた話

DATE:
  • ガジェット通信 GetNewsを≫

これは精神病むでしょ!? 「PCサポート」で派遣されたはずが 「システム部長」を押し付けられた話

某企業の個人情報漏えい事件について、容疑者の男性が派遣社員で、妻が「夫の給料が安い」とグチっていたとの報道がありました。そこで、とある企業に派遣で働いていた私の実体験をもって、今月の納涼企画を締めたいと思います。

以前「某教育機関の社員や学生たちのためのパソコンサポート」という求人に応募した時のことです。その機関ではパソコンがほとんど使えない人も働いているので、問い合わせに答えたり、随時新しくやってくる職員に対し適当なシステム権限をつけたりするのが業務内容だと、事前に説明を受けました。

システムの更新期限が間近? 聞いてないよ!
これ全部?

時給制なのですが、サポート業務としても安い金額が提示されたので(PCサポの友人に相談したところ「いくら田舎でも普通はその倍。俺なら3倍はもらう」と言われた)、一度は断ろうかと迷いました。

しかし派遣先は、サポートが発生する件数は少なく、暇な日は書類整理などをお願いするとか、1年先輩で同じ職場に勤務している人がいるので、分からないことはその人が教えてくれるという話でしたので、派遣勤務を決めたのでした。

しかし。実際に勤務が始まってから、とんでもない事態が判明しました。それは「その機関のシステム担当部署の部長が異動になったため、代理として赴任したのが派遣社員の私」ということだったのです。

前部長が緊急異動だったせいか引き継ぎは一切なく、上記のサポート業務に加え、システムのバックアップやシステム異常の監視といったおもり役も私の業務に入っていたのです。もちろん契約書類には「パソコンシステムサポート」とのみ書かれています。頼りの「1年先輩」は前部長の下で働く事務の派遣社員で、

「私、ただの事務ですから、システムのことなんかわかりませんわ」

と質問にも答えられず、何のフォローもしてくれません。

「システム担当の部長(ただし派遣社員)」という妙な立場だったため、更新期限が間近なシステムについて、次期システムの必要機能や金額を調査し、会議書類を作成したり、実際のシステム会社との打ち合わせをする業務も私の役目になりました。しかし、システム検討会議には派遣社員ということで参加できず、会議の決定事項を伝えられ、

「この予算でこのようなシステムだと文章化し、システム企業が安く請け負ってくれるように打ち合わせするのがあなたの仕事」

と言われる始末。さすがにこの予算でこの内容はどこの企業でも無理、と説明しても「決定事項だから」の一点張りです。

「業務も給料も見直す」と誓約書をもらったのに…

これだけの業務をこの給料でと言うのは、さすがに納得いきません。派遣元(派遣会社)の担当者に相談をしたところ、明らかにおかしいということで、派遣先の担当者とともに「職務内容・権限について見直す」との誓約書をもらいました。ただし、

「給料についてはすぐに変えられないので、最初の契約更新期間まではこの給料で、次の更新時に適正な給料にする」

という条件つき。次の契約更新は1ヶ月先で、職務内容と権限がすぐに減らされるのならば我慢しようと了承しました。

ところが、システム担当部署を管理する課長(部長である私の上司なんですが)が、今年赴任したばかりのシステムについて何もわからない事務畑の人だったことから、

「わしはシステムなぞ分からんから、あんたが責任持ってやってくれなければ困る」

と言い出したのです。この結果、「職務内容と権限」の見直しはあっさり破られ、ついでに次の契約更新時になっても、給料は今までの金額のまま派遣会社が勝手に更新するという暴挙に出てきました。私は派遣元に抗議。しかし、

「給料は入札だから無理。勤務内容が適正なものに変わったと勤務先から聞いた。働きぶりは評価されている」

と聞き入れられません。勤務内容が変わっていないと訴えても、「派遣先ともう一度相談する。でも契約は更新したからこのまま」と押し切る始末。その後は相談中という回答しかもらえず、安い賃金のまま権限の高い仕事を押し付けられている状況は一向に変わらなかったのです。

身体に異変が…。「派遣」ってこんなシステムだっけ?

そのうち、私の身体に変化が起き始めました。出社のために着替えるものの、いざ出社しようとすると強い吐き気がして、どうしても玄関のドアが開けられず、仕事にいけなくなってしまったのです。

おかしいと思い精神科の門を叩いたところ「パニック症候群」と診断され「自宅休養が必要」との診断書をもらいました。この診断書を派遣元に送ったところ、契約中の特別退社という形でクビになりました。

余談ですが、急遽辞めたため、派遣会社は緊急扱いでこの求人募集をかけていました。その時の時給は私のときの2倍。ちょっと待て。最初からその金額出せたじゃん…。

派遣社員は、本来「技術を持った者がその技術を提供するために一時的に高給で雇用される」システムであったはずです。しかし現在では、この建前は失われています。

「ただの安い使い捨て働きアリ」扱い、というと酷い言い方ですが、このような悲劇は全国各地で起きているのではないでしょうか。こんな「人」の取り扱い方が続けば、企業はそのうち滅び行く運命に……(ろうそくが全部消えました)。

あわせて読みたい: おんなPCサポーターが行く!バックナンバー一覧

【プロフィール】光明隠歌
PCサポート一筋の30代元OL。IT企業を12年間渡り歩き、一般家庭や中小企業を対象に、パソコン・周辺機器の「出張設定」「修理」「電話・メールのサポート」「インストラクター」などを経験。月平均80件、多いときには月150件の出張設定をこなしたことも。現在は北陸地方でフリーのPCサポート業を営む。ツイッター(@koumyonakakureg

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
キャリコネの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。