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「恐怖で失禁」は都市伝説だった?

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夏といえば海、花火、かき氷…そして肝試し。これは男として度胸を試される、盛夏の風物詩だ。大人になるとなかなかその機会に恵まれないが、恐怖のあまりちびろうものなら一生ものの大恥ゆえ、少年時代はそれなりに意気込んで臨んだものである。

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ところで、恐怖のあまり失禁してしまうというのは、漫画などでもよく見られるオーソドックスな現象の1つだが、これはどのようなメカニズムで起こるものなのか? 新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「実は医学的見地からすると、恐怖という情動だけで尿失禁を引き起こすことは、考えにくいと思われます。医学書をひもとけば、尿失禁は腹圧性尿失禁や切迫性尿失禁、機能性尿失禁など、原因に応じて複数のタイプに分類されていますが、いずれも恐怖や驚愕などの情動のみを原因とするものは定義されていないんです」

なんと、僕たちが古くから慣れ親しんできた表現は、単なる都市伝説であるという。たしかに、これまで身のまわりに恐怖のあまり失禁した事例があったかといえば、大方の人は心当たりがないだろう。

「たとえば複数の子供を出産した女性や、高齢女性に多く見られる腹圧性尿失禁は、泌尿器を支える骨盤底筋群が弱まることにより、咳やくしゃみなどの衝撃で尿漏れを起こすもの。また、切迫性尿失禁は神経障害、機能性尿失禁は認知症や運動障害が原因で起こる尿漏れをそれぞれ示しています。少なくとも、器質的な障害をともなうケースを除けば、排尿機構が正常に発達した成人が、何らかの感情だけを原因として尿失禁を起こす可能性は限りなく低いといっていいでしょう」

まだ排尿機構が未成熟な子供であればともかく、成人になってから恐怖のあまり尿漏れを起こすことがあるとすれば、何らかの疾病の可能性もある。笑い話で済ませず、一度医師の検査を受けるべきかもしれない。
(友清 哲)
(R25編集部)

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