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「コスモス」を知っているか?奥深き「インチキ・ガチャガチャ」の世界

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80年代に子供時代を過ごした世代の男子はきっと回したことがあるだろう。
「コスモス」のガチャガチャを。
今や「海洋堂」など精巧なカプセルトイが当たり前だが、かつては20円~50円で買える「コスモス」のガチャガチャが主流だった。

そこから出てくる商品は大半が粗悪なもの。
「見本以外の物も入っています」という常套句でその大半が「はずれ」だった。
数少ない「当たり」も、キン肉マン風消しゴム、「Gダンガム」なるガンダム風ロボ、タレント風消しゴム、なめ猫風免許などなど、まだ著作権が緩かったこそ許されたものばかり。それ以外では「うんこ」やら「月の石」と称したただの石ころ、果ては「しみ」(あの液体をこぼした時にできる「しみ」だ! 固体ですらない)まで……。今では考えられないデタラメな商品ラインナップだった。

そんな「コスモス」のガチャガチャを10万個超コレクションした男がいる。
それがワッキー貝山氏である。氏のコレクションを厳選し、約1000点を紹介したビジュアルブックが、2013年に刊行された『愛しのインチキガチャガチャ大全--コスモスのすべて--』だ。そして、7月19日、その第2弾となる『素晴らしきインチキ・ガチャガチャの世界--コスモスよ永遠に--』(ともに双葉社)が刊行された。
ページをめくるたび、切ない笑いが止まらない。
「マジか!」と目を疑うチープな商品が次々、目に飛び込んでくる。
巻末には、「コスモス」関係者のインタビューが添え物的に添えられているが、これがあまりにもデタラメで面白い。

「コスモス」と言って、思い出されるのは「ロッチ」事件だ。当時大流行していた『ビックリマンシール』を、裏面の「ロッテ」のロゴを「ロッチ」に変えただけの模造品を大量に作りガチャガチャで販売していた。著作権意識が高くなっていく中、この行為が摘発され「コスモス」から逮捕者が出たのだ。インタビューでは我々が抱いていたイメージとはかなり異なるこの事件の真相も語られている。

第1弾の解説は都築響一が務め「とにかくカプセルに入れれば商品と言い張れる。倫理はないけど悪意もない」と端的に「コスモス」の真髄を言い当て、第2弾の解説のせきしろも「コスモス」から「曖昧さ」を学べた、とその魅力を語っている。
当時の子どもたちは、わずか20円で「切なさ」を買うことができたのだ。

文=てれびのスキマ(http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/)

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