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ふくろうず、色彩豊かな表現力で観客魅了、次のワンマンも決定ーーOTOTOYライヴ・レポート

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ふくろうずが7月22日(火)に赤坂BLITZにて〈マジックモーメントツアー〉の最終公演を開催した。同ツアーは6月にリリースされたアルバム『マジックモーメント』の発売を記念したもので、ファイナルを含め全国で8公演が行われた。今回が彼らにとって初の全国ツアー。いったいどのようなパフォーマンスをみせたのか。当日の模様をお届けする。

定刻になり場内の明かりが落ちると、SEでアルバム収録曲「GINGA GO」が流れだし、それにあわせてメンバーが登場。音楽が鳴り止み、内田万里(Vo.&Key.)が「マジックモーメントツアーにようこそ。ゲッツ!」とつぶやくと、SEが途切れた箇所からそのまま1曲目「GINGA GO」の演奏に突入。アルバム『マジックモーメント』はこれまでのふくろうずらしいポップス路線を十分に踏襲しつつ、全曲にわたってドラムに打ち込みを採用するなど、新しい要素をふんだんに取り入れた作品だ。なかでも「GINGA GO」はデジタルなサウンドをより前面に打ち出したダンス・ナンバーであったが、この日のライヴはサポートにドラムを迎えており、音源とは異なり、より肉体的なバンド・サウンドによって表現されていた。続いて、ダンサブルな「グッドナイトイズカミング」、石井竜太(Gt.)のギターが炸裂する「街はいつも雨のよう」と立て続けて楽曲を披露し場内を温める。

「フラッシュバック!」が終わると、内田が「実は… ガラケー卒業したくてiPhoneに機種変更したくて…」と自身の電話にまつわるトークを披露。その話の最中にメンバーの背後に大きなスクリーンが登場、大きな黒電話が映し出され「テレフォン No.1」へ。ここからメンバー全員がそれぞれ色違いのヘッドホンを装着し、打ち込みのサウンドを同期。その後新作より「マーベラス!」、「イージーカム・イージーゴー」を演奏。楽曲にカラフルな装飾が加わったことで、より突き抜けて明るいポップスとなって聴く者の耳に届く。訪れたファンは思い思いに体を揺らしている。

きらびやかな面をみせたかと思えば、石井の歪んだギター・ストロークから、切なさ溢れるシリアスな楽曲「デスティニー」へ。ついさっきまでの明るい雰囲気から一転、息をのむような静けさが場内を包む。胸を締め付けられるようなメロディ、スクリーンに映し出される宇宙。一音一音聴き漏らすまいと、つい前のめりになり、その光景に吸い込まれるかのような感覚にとらわれる。続いて、ツアーではあまり演奏されることがなかったという「ユアソング」。内田の「君は 本当の心隠してさ 生きていけるというの そんなのは嘘だ」と観客に語りかけるよう心を込めて歌う姿に胸が熱くなる。自然と体が揺れるようなポップな場面からガラリと転じて、その次は身動きを取ることさえ忘れてしまうような聴かせる演奏へ。この短い間にふくろうずの楽曲の二面性をまじまじと見せつけられ、つい溜め息をもらしてしまった。

「37.3」の演奏が終わり、ファンお馴染みの安西卓丸(Ba.&Vo.)によるMC、というより小話のコーナー。この日はツアー・ファイナルということで、自己採点という形式で全国各地で安西が披露した全MCを振り返ることに。ポケットからメモを取り出し、「初日名古屋、前日に行った服屋で出会った超おもしろい店員の話をしたところ大ウケ、90点」といったようにツアーを回った7ヶ所でのMCを一つずつ紹介し、場内は笑いで満たされる。

そしてステージにランタンが持ち込まれ、そのゆるやかな雰囲気のままに今年3月に行われたプラネタリウムでのライヴを再現するコーナーへ。当日披露されたアレンジとほぼ同じ形で、ゆったりと穏やかなムードをまとった「砂漠の流刑地」、サンプリングされた雨音から「通り雨」を披露。この1年ほどの間で、打ち込みをバンド・サウンドに取り入れたりプラネタリウム・ライヴを開催したりと、さまざまなことに取り組んできたふくろうず。その経験のすべてがバンドの血肉となり、表現の幅を大きく広げていることを強く感じた。

ライヴも終盤に差し掛かったところで、新曲をお披露目。同曲はふくろうず流のセンチメンタルなメロディが光る、ストレートなロック・ナンバー。優しいギター・アルペジオにあわせて内田が歌うと、途中からバンドが加わり、パワフルな演奏へ。アルバムの感想を長文メールで伝えてくるほどふくろうずのことがお気に入りだというthe pillowsの山中さわおへの感謝の思いから作られたという。

その後、ふくろうずが敬愛するビートルズの名曲「Hello, Goodbye」をカヴァー、その勢いのまま「もんしろ」、「トゥーファー」を放り込む。世界的な大ヒット作、ザ・ナックの「マイ・シャローナ」にのせてのメンバー紹介を挟み、ハイ・テンションで「だめな人」に突入。本編ラストの楽曲の前に、内田が「バンドってメンバーだけじゃやれなくて、来てくれる人がいて初めてやれるんだなって正直柄じゃないけど思います。本当にありがとう。」と集まったファンに感謝を告げる。内田が何度も何度も「ありがとう」と口にしていたのが印象的だった。そして最後に「赤い糸」を歌い上げて本編は終了した。

拍手に答えるかたちで再びメンバーが登場すると、内田の口から10月30日(木)に下北沢shelterで次のワンマン・ライヴが行われることが発表され、ファンは大きな歓声を上げる。アンコールでは1曲目に「ごめんね」が演奏され、最後の最後にツアーを振り返るMC。内田が言葉につまり一言「感無量です。」とつぶやいた姿に、今回のツアーへの強い達成感が伺えた。安西もツアー開始前には不安があったというが、最終日を迎え「さみしいんだなぁと思って。」、「ツアー終わっちゃうなぁ。またやりたいなぁ。」と話し、早くも次回のツアーへと意気込む。そして最後に内田の「でもあくまでふくろうずはマイペースにやります。だってふくろうずはふくろうずらしくしか、できない!!」と曲名に絡めたMCから、インディーズ時代の楽曲「できない」を披露、ライヴは幕を閉じたのだった。

今回のライブでは、アルバム制作やプラネタリウム・ライヴでの経験を活かし、多彩な表現で楽曲の魅力を最大限に引き出して演奏するふくろうずの姿を見ることができた。「あくまでもマイペースにやります」と内田も冗談まじりに話していたけれど、これからも音楽的な流行り廃りとは遠く離れた道を歩み、どんな年代にもどんな層にも届くような、本当にいい音楽を鳴らし続けていてほしいと強く感じた。(鶯巣大介)

ふくろうず〈マジックモーメントツアー〉セットリスト
2014年7月22日(火)@赤坂BLITZ
1. GINGA GO
2. グッドナイトイズカミング
3. 街はいつも雨のよう
4. フラッシュバック
5. テレフォン No.1
6. マーベラス!
7. イージーカム・イージーゴー
8. デスティニー
9. ユアソング
10. 37.3
11. 砂漠の流刑地
12. 通り雨
13. ベッドタウン
14. 新曲(タイトル未定)
15. Hello Goodbye (ザ・ビートルズのカバー)
16. もんしろ
17. トゥーファー
18. だめな人
19. 赤い糸

EN-1. ごめんね
EN-2. できない

〈ふくろうずワンマンライブ〉下北沢SHELTER
2014年10月30日(木)
OPEN / START : 19:00 / 19:30
料金:オールスタンディング 3,500円(税込・D代別)
発売日: 2014年8月23日(土)

〈エレキ大浴場24 ~KYOTO MOJO 15th Anniversary~〉京都MOJO
日時: 2014年9月19日(金)
出演:ふくろうず/bonobos
OPEN / START : 19:00 / 19:30
料金:3,500円 (税込・D代別)
発売日: 2014年7/27(日) MOJO店頭、プレイガイド(ローソン/イープラス)

〈Sapporo Calling #1〉札幌 KRAPS HALL
2014年9月15日(月・祝)
出演:sleepy.ab / bonobos / ふくろうず
OPEN / START : 17:30 / 18:00
料金:前売3,000円(税込・D代別)
問い合わせ : KRAPS HALL 011-518-5522

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