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FX会社のスプレッド競争再燃 マイナススプレッド登場が契機

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 FX(外国為替証拠金取引)業界で昨今話題となっているスプレッド競争。2013年にいったん下火になったかと思いきや、再び競争が過熱しているという。その背景にあるのは2013年秋の「マイナススプレッド」の登場だ。いったいそれはどんなものなのか、カリスマFXトレーダー・羊飼い氏が検証する。

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 これまで、スプレッドの縮小やシステムトレードなどの新サービスでしのぎを削ってきたFX会社間の顧客獲得競争が、新しい局面を迎えている。

 2012年にピークに達したスプレッド競争は、2013年夏に転機を迎えた。最安値グループの一角を担っていたSBI FXトレードが全通貨ペアでスプレッドを拡大、さらにGMOクリック証券も米ドル/円のスプレッドを0.3銭から0.4銭に広げ、自らトップ争いを降りた。2013年前半は他社でも同様の動きが相次ぎ、過熱したスプレッド競争も終焉したかにみえた。

 ところが、2013年末にGMOクリック証券が米ドル/円のスプレッドを再び0.3銭に戻してきた。また、それまで競争からは距離を置いていた老舗の外為どっとコムも、米ドルのスプレッドを0.4銭に縮小してきたのだ。

 いったんは終息したスプレッド競争が再燃してきた背景には、セントラル短資FXが2013年秋にスタートした「ウルトラFX」の存在があると噂されている。ウルトラFXはスプレッドの常識を覆す「マイナススプレッド」を看板に掲げてきたのだ。

 マイナススプレッドは、その名の通り、FXのコストである売り値と買い値の乖離幅が逆転してマイナスの状態になることだ。売り値より買い値のほうが安いレートとなるため、理論上は買ってすぐ売れば、相場が動かなくても利益が発生することになる。普通に考えてあり得ない状況であり、驚きをもって迎えられたことは言うまでもない。

 セントラル短資FXでは、同社のディーラーを通すことなく、複数の提携カバー先金融機関が提示するレートの中から最良レートを採用することで、ときにスプレッドが逆転する現象が発生すると説明している。いわゆるインターバンク直結型のレートを提示することで、マイナススプレッドが発生するというわけだ。

 とはいえさすがに、常にマイナススプレッドが提示されているわけではない。固定ではないため、スプレッドも刻々と動いており、その中でマイナスになる瞬間があるということだ。

 実際、ウルトラFXの米ドル/円取引で、2014年3月の1か月間でマイナススプレッドが提示された時間は39分間。比率にするとわずか0.13%だ。マイナススプレッドに出会うためにはそれなりの時間、取引画面を見つめている必要がある。たとえ出会えても一瞬でプラスに戻ってしまうこともあり、注文を成立させるのはなかなか難しい。

 しかも、マイナスになっていない平時のスプレッドが、常に狭いわけではない。米ドル/円の3月の平均提示スプレッドは、0.45銭で、平均約定スプレッドは0.52銭。原則固定で0.3銭や0.4銭というスプレッドを提示する業者がいくつもあることを考えれば、どちらかというと高めだ。

 ただ、マイナスには至らなくとも、0.3銭以下のスプレッドが提示される確率は、約22%もある。また、特にユーロ/円で有利なスプレッドが出る傾向にあるようで、3月のマイナススプレッドの提示時間は約65分、平均約定スプレッドも0.48銭と業界最安水準だ。

 加えて、ウルトラFXのツールにはスプレッドチェッカーという、あらかじめ設定したスプレッド以下になったときのみ新規成行注文を発注できる機能があるので、使いようによってはかなり有利な取引も可能となるだろう。

※マネーポスト2014年夏号

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