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「そのスーツはまずいねぇ」って何様? 人事部の「採用ごっこ」はやっぱり無意味か

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大阪のITベンチャー企業経営者の大石裕一氏が、ハフィントンポストへの寄稿の中で、人事部の「採用ごっこ」を強く批判している。「独立した人事部門」が定めている「就活のルール」について、

「履歴書もSPIもマナーも自己分析も、人事部門があーだこーだと論評しても全くの無意味、時間の無駄です」

とし、「何の役にも立たない指標をこねくり回して人選した気になっている」「実に馬鹿馬鹿しい」とこき下ろしている。

「各部門が採用機能を持つ」という提案に賛否
何、そのスーツ?

人事部門は様々な視点から「当社にとっての適性を見ている」という見方に対しても、「適性は配属先となる現場でなければ適切に判断できません」と全否定。

「各部門が採用機能を持たなければ意味が無い」

と主張する。そのうえで、「学生が頭を下げて『就活』するのではなく、企業の現場部門が学生側にエントリする」方法への転換を提唱している。

この記事がハフィントンポストに掲載されると、ネットで大きな話題になったようだ。公開4日足らずでフェイスブックの「いいね!」が5000を超え、ツイッターにも賛意を示す声が少なくない。

「大企業の人事はその仕事内容と環境を考えると、人を見る能力や創意工夫なんてある訳ないんだよね」
「採用担当が何かを熱く語って、夢見た学生が入ってきて、何言ってんだか分からなくて現場ポカーンみたいな事は実際にあった」

一方で、大企業が各部門で採用を行う方法は「手間がかかるので現実的ではない」という指摘や、ジョブローテーションを前提としているため「特定部門の基準で採用しても会社は困る」という意見もある。

また、もし人事が問題ある行動を取っているのであれば、周囲が「人事をそう動かす原因を除去してあげないと」と同情する意見が支持されている。

「就活コンサルタント」への批判も根強い

とはいえ、人事・採用担当者の「アホさ加減」には、看過できないという指摘も多い。前出の企業管理職は「社会人対学生」「買い手対売り手」という絶対的な立場を得て、勘違いしている人も多いのは確か、と顔をしかめる。

キャリコネ企業インサイダーで「採用担当者が斬る『シューカツの迷信』」の連載を担当する河合浩司氏も、就活の現場に蔓延する「誤った常識」に首を傾げる。

現役採用担当者の河合氏が、ある大学で学生との交流会に参加したところ、少しだけラインが入ったスーツを着ている学生に出会った。

「学生さんが『黒じゃないとまずいですか?』とずいぶんと気にしていたので、『全然気にならないよ』と答えていると、他社の人事がやってきて『そのスーツはまずいねぇ』などと言い出してきました。そんなこと、特別な超大手企業以外はどうでもいいはずなんですけどね…」

また河合氏は、企業の人事だけでなく「就活コンサルタント」を名乗る素人が、有害なことを言って学生が惑わされるのを見て気の毒になると苦言を呈する。

「キャリア・就活コンサルタントは、資格詐欺の最たるものの一つだと思います(苦笑)。いい加減なことを言っていても、6割の学生は内定が出てしまいますから、なかなか淘汰が進みません……。ひどい話です」

「先着順採用」を実施している会社もある

河合氏によれば、企業によっては「人事部は仕事ができない人が行き着く場所」と陰で言われているところもあるという。大石氏の批判についても、

「採用に身を置きながら、反論し切れないのも事実です」

と認める。独立した採用担当を持たせず「先着順採用」を実施している会社もあるが、特に問題はなく、経営は順調で、人の定着もある程度図れているようだ。

もちろん学生の中には、採用担当者や就活コンサルタントのいい加減な話を鵜呑みにしない学生がいることも事実だ。採用担当者のレベルが低い会社は会社のレベルも低いと考えてよく、学生も進んで入社を希望するまでもない。

相手が社会人とはいえ、成人した学生が怖気づくことはない。自分なりにしっかりとした考えを持ち、正確な情報を集めて判断できるようになれば、「アホな人事」もいずれ淘汰されることだろう。

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