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祝! 大森靖子が結婚(本当)!! 七夕の夜にハイテンションなライヴ——OTOTOYライヴ・レポート

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大森靖子が7月7日、七夕の夜に、東京・新宿LOFTで開催されたイベント〈新宿ロフト presents 乙女の事情〉に出演し、ライヴを行った。大森はこのライヴの前日、自身のツイッターで結婚することを電撃発表。その真偽が定かでないままネット上ではさまざまな憶測を呼び、祝福するもの、失恋したかのように落ち込むものなども現れ、物議を醸した。この日のライヴでは、そのことについて直接ファンに語られるかが注目されていた。

この日のイベントは、川本真琴との2マン・ライヴ。ゲスト・ヴォーカルとして、ぱいぱいでか美も登場した。彼女たちの出番が終わると、セット・チェンジを挟み、大森靖子のライヴがはじまった。

初期モーニング娘。の名曲「ハッピーサマーウェディング」が意味深に流れるなか、純白のドレスに頭には花飾り、そして白いベールをまとった大森が登場。あとで知ったのだが、このときさらに左手の薬指に指輪もしていたようだ。そしてドレスの胸元には、豪快にピンク色のインクがぶちまけられていた。これ以上にない、最高のウエディングドレス姿だ。

大森はまず持っていたバナナを食べると、群がる観客に食べさせたり投げつけたりと好き放題。続いてソーセージをエロティックにくわえたあと、またしても客席に投げる。さらにはキッコーマンのシールが蓋に貼られたウーロン茶のペットボトルも投げ入れる。これらは、元モーニング娘。の飯田圭織が自身のできちゃった婚報道の翌日の七夕に開催した、いまや伝説となっているファンとのバス・ツアー・イベントのオマージュだと思われる(※1)。用意していたものをひととおり投げ終えると音楽が止まり、マイクの前に直立。観客が固唾を飲んで見守るなか、「誓いの言葉」をはきはきとした口調で述べる。

「わたくし大森靖子は、かっこよくなければならない。大森靖子は、おもしろくなければならない。大森靖子は、ダサくなければならない。この3つを一生守り抜くことを誓います」

そう話すと「ミッドナイト清純異性交遊」がスタート。イントロで奇声をあげると、「こっからが地獄だバカヤロー!!!」と壮絶にシャウト。かぶっていたベールを脱ぐと何度か振りまわした末、客席に放り込む。そして歌いながら、どんどん客席へと身を乗り出してなだれ込んでいく。観客に渡された花束の花をひたすらかきむしると、最後にはまたしても客席に投げ捨てた。今日の大森は、なんだかめちゃくちゃ楽しそうだ。それとは裏腹に、客席の前方がどこか投げやりに見えるのは気のせいだろうか。

「こんばんは大森靖子です!! よろしくお願いします!!!」と元気いっぱいに挨拶。ギターを持つと、それとは真逆の断末魔のような叫びを織り交ぜながら「Over The Party」を弾き語りで演奏した。ライヴが進むにつれて、いつものように客席の集中力もどんどん高まっていく。「キラキラ」「背中のジッパー」では、ささやくようなか細い歌声を聴かせた。

ここでバンド・メンバーがステージに登場。大森が「あまい」を歌いだすと、途中からバンドの音も重なる。手拍子のなかで「絶対少女」を歌うと、ここで一旦ギターを置いた。すると唐突に「逢いたくてたまらない…」と歌いだし、アカペラでSPEEDの「STEADY」を1コーラス熱唱。「泣きそうな自分に負けないで」とサビを歌い終えると、客席からはどこかヤケ気味な大歓声が起こった。「ここは私の街、新宿!」という紹介から「新宿」へ。曲のアウトロでは、ギターを抱えて何度も何度も愛しそうに口づけた。続く「少女3号」では赤い照明のなかで、大森は長い髪を繰り返し大きく振り乱す。頭の両脇についていた、かわいらしい花飾りがどんどんほどけていく。やっと全部ほどけたと思ったら、また客席に投げ入れてしまった。その姿は、なんだかとても痛々しくてせつなくなった。

「あたし天使の堪忍袋」が終わると、「直枝さん(Gt)が結婚してくれないから結婚するんですよ〜!」とはじめて結婚について言及する。「なにが本当かわからなくなっただろー。あははは!!」と甲高く笑う。そして「日本もいろんなことになっていくんでしょうけど、最初からね、私から見たら終わってたんだよ。ずっと地獄ですよ。どうなろうが地獄なんで、地獄を楽しく過ごしましょうって話です。それがテーマです」と語る。川本真琴のツイートがニュースになっていたという話を交えつつ、「ごまかしごまかし生きていこうっていう、いい曲です」と紹介すると、「君と映画」がはじまった。この曲のラスト前、「君と新しい人生をつくるの コピーページにはならない」というフレーズは、この日ばかりはいつも以上に胸が締めつけられる思いだった。さらに最後の「君と映画 君と漫画 君とテレビ」という一節を歌っているとき、大森の口元が少しだけゆるんではにかんだように見えた。この人は本当に結婚するんだろうなと、このときぼんやりと思った。

続く「音楽を捨てよ、そして音楽へ」では、感情を爆発させるように何度も絶叫。この日は本当に、いろんな曲でよく叫んでいた。そしてステージ前の柵の上に乗るとそのまま客席に倒れ込み、観客の頭上を踊るように動きまわる。そんな彼女に、多くの人が手を差しだした。しばらくすると、大森はステージに戻って深くお辞儀。まだバンドの音楽が鳴り続けるなか、ひと足先にステージを去った。

アンコールに応えて、再び大森が登場。先ほどほどけた髪の毛は、ひとつに結ばれている。まずは流れるオケに合わせて、メジャー・デビュー・シングル「きゅるきゅる」を歌った。続いて、「大森靖子です。今日はありがとうございました」と柔らかい口調で挨拶。シングルの予約特典でもらえるトレカに絡めながら、以前住んでいた家で大家と戦ったさいに警察の家宅捜索を受けた話や、そのときに経血を顔に塗ったエピソードなどを披露した。メンバー紹介をしたあとは、ラストの曲「デートはやめよう」をバンドで演奏する。曲の最後、ステージの前に出てきてギターを弾いているときに見せた穏やかな笑顔が、とても印象的だった。叫びまくっていた本編とは違い、アンコールはとても和やかだった。演奏が終わると、大森は晴れやかな表情で「ありがとうございました!」と客席に一礼。暖かい拍手に包まれながら、ライヴは終了した。

当たり前かもしれないが、大森のライヴは観るたびに毎回少しずつ雰囲気が違う。そのなかでも今回は特に、いつもと比べて明らかに終始テンションが高かった。ずっとクリティカル・ヒットを連発しているような、壮絶な勢いのライヴだった。そして途中で冗談ぽく話した以外は、最後まで結婚の真偽について語ることはなかった。このとき実はまだ、筆者も確信を持てずにいた。ライヴ後、大森はいつものようにお客さんと話したりサインや写真撮影に応じていたため、その列が途切れるのを待って本人に直接訊いてみることにした。最後のお客さんへの対応が終わる頃には、もう時計は24時をまわっていたのではないだろうか。それでも大森は、いつもどおりの優しい笑顔で筆者の話を訊いてくれた。このとき、いろんなことを話してくれた。

結論を言うと、大森は本当に結婚する。彼女がこの日の深夜に更新したブログに書かれている「死ぬなんてやり尽くされてるからやめれば結婚するからって言われて、あー生きるのもいいのかなって思いました」という言葉に、すべてが込められているのだろう。

大森はインタヴューなどで、結婚願望はないと話していた。結婚を決めたいまでも、彼女はきっとまだ、自分は幸せだなんてこれっぽっちも思っちゃいないのだろう。それでも、そこにほんの少しでも希望を見出したのだとしたら、「生きるのもいいのかな」と思ってくれたのだとしたら、それほどうれしいことはない。この日のライヴで「君と映画」を演奏する前に話していたように、ごまかしでもいいから、少しでも幸せのようなものを見つけたのなら、こんなに喜ばしいことはない。大森さん、本当におめでとうございます。あなたには絶対に幸せになってほしいと、これからも勝手に願っています。結婚した大森さんの音楽も、とても楽しみです。これからもずっと、誰よりもかっこよくて、おもしろくて、そして最高にかわいい大森靖子を追いかけていきます。精一杯の祝福を込めて。(前田将博)

Photo by Masayo

・大森靖子ブログ 2014年7月8日「勝ちたい」
http://blog.livedoor.jp/omorimorimori/archives/52160350.h tml

・(※1)【衝撃】アイドル界最大の鬼畜事件がエグすぎてワロエナイ・・・
http://matome.naver.jp/odai/2139054140972298401

〈新宿ロフト presents 乙女の事情〉
2014年7月7日(月)新宿LOFT

1. ミッドナイト清純異性交遊
2. Over The Party
3. hayatochiri
4. 夏果て
5. キラキラ
6. 背中のジッパー
7. あまい
8. エンドレスダンス
9. 絶対彼女
10. STEADY (SPEEDカバー、1コーラスのみ)
11. 新宿
12. 少女3号
13. あたし天使の堪忍袋
14. 君と映画
15. 音楽を捨てよ、そして音楽へ

アンコール
16. きゅるきゅる
17. デートはやめよう

・大森靖子の音源はOTOTOYで配信中
http://ototoy.jp/them/index.php/82857

・大森靖子 オフィシャルサイト
http://oomoriseiko.info

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