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日本人が食べた野菜 圧倒的1位がキャベツだった理由を考察

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 昨年、日本の家庭がもっとも食べた野菜は「キャベツ」という調査結果が出た。まさに国民的野菜といっていい。キャベツが愛される理由について、食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が解説する。

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 驚いた。全国的にキャベツがそれほど人気だったとは……。

 先日カゴメが発表した「家族の食生活と冬の野菜摂取に関する意識調査」。全国の主婦に対して食生活調査を行ったものだが、このなかで「2013年にもっとも食べた野菜は?」という項目があった。そしてここでダントツの支持票を集めたのがキャベツだったのだ。

 総合ランキングの上位は、1位「キャベツ」、2位「玉ねぎ」、3位「白菜」、4位「トマト」、5位「じゃがいも」。全都道府県分を精査すると、キャベツは全47都道府県中42都府県で1位、4県で2位と、46都府県で1、2位を獲得している。圧倒的である。

 そういえば、昨年夏にカルビーが行った「大人の野菜に関する意識調査」の「大人が好きな野菜」という設問でもキャベツは1位のトマトに続く2位だった。

 カルビーはキャベツ人気の理由を「昭和時代のキャベツのビタミンK・Uブームの影響? か、キャベツ=健康にいいというイメージで特に50代・60代の男性の支持を集め」たとしているが、すべての野菜には何らかの栄養成分が含まれている。「健康にいい」というイメージだけでは「キャベツ人気」の説明がつかない。

 現在の「キャベツ人気」が何に支えられているかというと、ずばり「刷り込み」だろう。決定的な理由は、スーパーの棚などでの「露出」の多さだ。キャベツの出荷量は、国産野菜ではじゃがいもに続く2位。出荷量が多いということは、それだけで店頭PRにもつながる「面」が取れるということになる。

 しかも、キャベツには収穫時期が3シーズンある。一般に知られる「春キャベツ」はキャベツのトップシーズンのひとつに過ぎない。例えば「寒玉キャベツ」はいまが旬。11月から2月頃にかけて愛知や千葉で収穫される。その後、全国的に収穫される春キャベツの時期があり、夏から秋には高地で収穫される高原キャベツ(夏キャベツ)がやってくる。

 価格面で安定しているのも大きい。キャベツは、他の葉野菜と比較すると、単位あたりの重量がケタ違いに重い。ほうれん草や小松菜などの葉野菜が一把200─400g程度だが、キャベツは中玉で約1kg。グラムあたりの価格でも3─4倍の差がつく計算だ。生食ならかさも増え、見映えもいい。好き嫌いの出にくい味だから、家庭でも外食でも食卓に上る機会は増える。自然と生活に取り込まれやすくなる。

 とんかつの千切りキャベツは言うに及ばず、お好み焼き、焼きそば、ロールキャベツ、コールスロー、漬物、味噌汁、回鍋肉、コンビーフ炒め、ザワークラウト……。この他にも味噌汁などなど、日常的に接するキャベツメニューを数え上げたらきりがない。

 購入者には店頭で大きなスペースに置かれた姿が刷り込まれ、作り手にとってはリーズナブルで使い回しがいい。食べ手にとっては、どんな料理を食べていても登場する、やたらと身近な存在。確かにキャベツは国民的野菜と言っていいのかもしれない。

 だが考えてみれば、焼肉屋でキャベツがお通し代わりに出てくるようになったのは、この10年ほどだ。主役のメニューとしては未開拓な部分も多い。キャベツには、さらなる国民的野菜になれるポテンシャルが潜んでいる。


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