横浜でおいしい焼きそばが食べられるお店はどこ?

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横浜でおいしい焼きそばが食べられるお店はどこ?

横浜のココがキニナル!

横浜駅西口のエキニアの地下、お昼時に行列ができている「龍味」/天王町の駅のそばにある焼きそば屋さんが気になります(HRKさん/やすしくんさん)

はまれぽ調査結果
横浜駅地下街にある創業43年の「龍味(リュウマイ)」と天王町の創業55年「富士屋」。2店を焼きそばに特化し調査。味・風情が独特で対照的だった

焼きそば。そのルーツは中国福建料理の「炒麺(チャーメン)」。中華麺を炒めた料理の総称であり、基本の味付けは塩か醤油によるもの。日本人になじみの深いソース焼きそばは、終戦直後の食糧難の時代に生まれたとされる。麺が手に入りにくい時代ということもあって、ボリュームを出すために安く手に入るキャベツを使うことで水分が出て薄まるので、ソースで濃い味付けが施された。そのスタイルがソース焼きそばの原型となり、現在へと受け継がれている。

今回はその焼きそばにスポットをあて、キニナル2店を調査。
まずは、横浜駅西口のエキニア横浜の地下にある、行列が絶えないという「龍味(リュウマイ)」から。

創業43年横浜駅西口地下街名物「龍味」

横浜駅西口のエキニア横浜の地下の入り組んだ場所に位置する「龍味」。正午になる頃に店へ伺った。

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正午になったところですでに行列

中をのぞいたところ、約20席程度の店内は満員で活気がある。忙しい時間帯を避け、少し時間をあけて再び店に伺ったが、昼時を過ぎた時間帯にもかかわらず店内はほぼ満員であった。

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14時をまわっても客足は絶えない

カウンター席に案内してもらい、まずは2種の焼きそば(ヤキソバ:450円/鉄板ヤキソバ:450円)
を注文。

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豪快に手早く

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炒めあげた

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鉄板ヤキソバ到着

注文からおよそ3分で運ばれてきた鉄板ヤキソバ。香ばしいソースの香りに食欲がそそられる。具は豚肉・キャベツ・タマネギ・もやし。甘辛いソースに具と細麺がよくからみ、濃い味つけではあるがしつこくない仕上がりで、ライスと合わせて注文するお客さんが多いというのも納得の味つけ。450円という価格もうれしい。

そして太麺を使用した龍味の人気メニュー、焼きそばのルーツとされている炒麺に限りなく近いスタイルのヤキソバが運ばれてきた。

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ヤキソバ。厨房にはチャーメンと注文が入る

モチリモチリとした食感と、野菜のシャキシャキとした食感が楽しめる逸品。塩ベースの味つけでさっぱりとした中にコクがあり、野菜の甘みも味わい深く、最後まで飽きずに味わえる。
美味しく、そして低価格に好感触を感じる2種の焼きそば。

ここで味と低価格につられ、もう1品の焼きそばメニューも注文。

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五目カタヤキソバ(680円)

あんかけの具は豚肉・白菜・小松菜・タマネギ・ニンジン・タケノコ・ユリ根・キクラゲ・かまぼこ・うずらとボリューム満点の10種。甘味のあるあんは見た目より濃くなく、やさしめの味つけ。麺はパリパリの細麺であんとよくからむ。酢やからしを足せば甘いあんと絶妙な組み合わせ。さらに食がすすみ、あっという間に完食。

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焼きそば3種を作ってくれた鈴木さん

人気メニューはヤキソバ・ギョーザ・サンマーメンの3品だという。創業から43年が経ち、この地で多くのお客さんに支持されている。これからも低価格で安心できる味を横浜の皆さんに提供していきたいと、2代目店主の田代正治(たしろまさはる)さんは話してくれた。

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2代目店主の田代さん

「ギョーザはしっかり手作りでやってます。持ち帰りもあるので是非、一度」とのこと。

続いて、キニナルメニュー表がある天王町のお店へ。

創業55年焼きそば一筋「富士屋」

相鉄線の天王町駅から旧東海道を徒歩5分程度。商店街の脇にひっそりと佇む、知る人ぞ知る焼きそばが看板メニューの店「富士屋」。

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外観

看板には「おでん・やきそば」と書かれている。さしあたって、暖簾が渋い。

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暖簾

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渋い

店に入ると白髪のおばあちゃんが「あらぁ、いらっしゃい」と優しい声で出迎えてくれた。注文の前に、少し話を伺うことに。

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富士屋店主の古谷よしゑさん

古谷さんは1920(大正9)年生まれ、満92歳の現役。富士屋は1958(昭和33)年に古谷さんご夫婦で開店。17年前に旦那さんが他界してからは、一人でお店を切り盛り。焼きそばを看板メニューにした店として、今もなお、創業から変わらないスタイルで営業している。

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店内は10席カウンター

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メニュー表

「今日は、カレーはお休みです。焼きそば食べていってくださいね。ウチの焼きそばは、ほかとはちょっと違うんです」と古谷のおばあちゃん。作る工程から見せてもらった。

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調理開始

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優しい手つきで炒める

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味つけ

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仕上げの炒め

まずキャベツとピーマンを、油をひいていない鉄板へ。温まってきたところで油を少量まわしかける。2つのコテでじっくり炒め、桜えびと天かすを入れさらにじっくり炒める。麺を入れ、コテで食べやすい長さに麺を切りながら具と混ぜ合わせ、水を入れて蒸し、またじっくり炒める。仕上げに塩コショウしてソースをからめながら炒めて完成。

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左:焼きそば大の玉子入り(650円) 右:焼きそば並(450円)

少し薄めの味つけかと一口食べた際に思ったが、噛めば噛むほどゆっくりと口の中にやさしい味が広がる。麺はふっくらとしていて食べやすい長さなのもいい。そして焼きそば全体に桜エビの風味がいい香りと味わいとしてさりげなく効いているのも印象的だった。

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「この油がウチの味の決め手なんです」と古谷のおばあちゃん

食べ終えて胃にもたれかかる感じはなく、口の中にも油の残った印象は一切しなかった。決め手は油とのこと。しつこくなくて後味のキレも良く、麺との相性も抜群の油は特注品とのこと。この油と長年の経験が、富士屋の焼きそばの味を守り続けている。

深い歴史とこだわりに触れたような富士屋の焼きそばの味。とてもやさしい味だった。

最後に古谷のおばあちゃんは「私はもうそろそろ引退しようかと思ってます。歳ですしね。ただ、それまではがんばりますよ」とおっしゃっていた。

できる限り長くお元気に、古谷のおばあちゃんの味が続いてほしいと思いながら、ごちそうさまでしたと伝え、店を後にした。

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店先にて古谷のおばあちゃんを一枚

取材を終えて

安く美味しい焼きそばを提供する対照的な2店。龍味の活気があり小気味の良いお店風情と味。富士屋のやさしい雰囲気とこだわりある焼きそば様式美。対照的な風情ではあるが、どちらも気軽に、何度も足を運んでみたくなるような親しみあるお店だった。

―終わり―

◆龍味
住所/神奈川県横浜市西区南幸1-4 横浜東洋ビル B1F
電話/045-311-2498
営業時間/10:30~21:30
定休日/無休

◆富士屋
住所/神奈川県横浜市保土ケ谷区天王町1-2-1
電話/045-331-4895
定休日・営業時間は現在不定

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