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「忘れられる権利」悪用に不安の声

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米Googleは、EU司法裁判所で5月に認定されたネット上での「忘れられる権利」にもとづき、検索結果から該当するリンクの削除を始めた。

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「忘れられる権利」とは、人名などをネット上で検索した際に表示されるリンクを当人が削除できる権利のこと。

たとえば、ある人が過去に何かニュースになるような騒動に巻き込まれたとする。現在は、何の問題もなく生活できているが、その人の名前で検索すると、当時のニュース記事が出てきてしまう。本人としては、解決した過去のことなのに、いつまで経っても忘れてもらえない…。そういったことが起きた際に、Googleの検索結果からその情報を削除できる権利が「忘れられる権利」なのだ。

スペインの男性が自分に関する過去の報道記事に関する「忘れられる権利」を主張してEU司法裁判所に提訴。EU司法裁判所はGoogleに対して当該情報を削除するべきとの判決を下し、「忘れられる権利」が認められることとなった。

判決を受けて、Googleは6月上旬に、公式サイトに削除要請フォームを設置。約1カ月で4万1000件以上の削除要請があったという。そのすべてが削除されるというわけではなく、Googleによる審査のうえで、削除するべきだと判断されたもののみが、対象となる模様。なお、情報の削除が行われるのはEU圏のサイトのみで、その他の地域は対象となっていない。

今回のGoogleの動きを受け、ネット上では様々な意見が出ている。ツイッターを見ると、

「忘れられる権利に従ったGoogleの方針は英断だと思う。著名人のプライバシー暴露や名誉侵害が後を絶たないし。Twitterでは一般人も標的にされる」
「検索エンジンに忘れられる権利は日本でも求めていきたいですね。あと就活でSNSを調べられない権利もあってもいいかもね。選べる自由は必要」

と、市民のプライバシーを守るという意味で、「忘れられる権利」が行使されたことを歓迎する意見がある一方で、

「検索事業者に削除の要否を判断させる構造は、ともすればインターネットの私的検閲にも繋がりかねない話。まだEU域内だけの措置だけど」
「忘れられる権利を企業のいいように使われるとネットがつまらなくなりそう」
「個々の市民の権利ならいいが、国家の忘れさせる権利(都合悪いものを隠蔽する権利)に悪用されないように願うばかり」

と、「忘れられる権利」が権力によって悪用されることを危惧する意見も多く、賛否両論となっている。

あらゆる情報が蓄積されていくのがインターネットの特性だったが、「忘れられる権利」によって、今後はそれも変容していくのかもしれない。
(R25編集部)

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