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「与沢翼」のカラクリと「秒速の転落」のすべて

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「与沢翼」のカラクリと「秒速の転落」のすべて

 “秒速で1億稼ぐ男”としてメディアから持て囃され、豪華絢爛な私生活に人々から賛否両論があがった。
 不景気に喘ぐ日本。その中に突如彗星のようにあらわれたのが与沢翼という存在だった。

 しかし、2014年4月26日、彼のフェイスブックページとブログで“破綻宣言”がなされ、公園でダンボールを下敷きにしてカップ麺を持って座る週刊誌の記事がネット上で大きな話題を呼んだ。
 そして、「これまでの与沢翼は演出だった」と明かし、裸一貫からの再スタートを誓った与沢氏は、破綻の真相を独白形式でつづった『告白』(扶桑社/刊)を7月1日に緊急出版した。

■与沢翼は広告塔でしかなかった
 「最下層落ちこぼれからの成功劇」「元不良だった時代の寵児」「ネオヒルズ族のトップ」…メディアに登場する与沢氏は、成功者として祭り上げられ、視聴者たちを煽るかのように豊かな生活を見せつけていた。

 数億円の札束を並べ、隣にモデル級の美女をはべらせ、高級外車を乗り回し、都内の一等地にある高級住宅を披露する――こうした生活をするようになった転機があるという。
 2013年4月、当時の会社の役員たちから「会長はもっとメディアに露出して、会社の宣伝をしてください」と言われた。知名度を上げることが、インターネットビジネスを成功させる上での最優先事項だと考えていた与沢氏は、この進言をすんなりと受け入れ、役員たちに経営を任せ、私たちがよく知っている与沢氏像を自分で演出するようになる。

 派手で豪奢な生活をして「偶像」をつくりあげる。ただひたすら派手に遊ぶこと、その姿を見せることが与沢氏の仕事となったという。それは、彼自身が実務から遠ざかることを意味している。
 そう、与沢氏は会社の「広告塔」でしかなく、ネオヒルズ族のアイコンとしての「与沢翼」を演じるだけになっていたのだ。

■部下たちの裏切りと彼に近づく“奇妙な人々”
 与沢氏が広告塔として動いていた中で、会社の経営は一気に破綻へと向かっていた。与沢氏に近づく人間が多くなり、講演や取材の応対も増え、本来自分がすべき業務とかい離していたという。
 そして2013年9月、2013年度の財務諸表が提出され、驚愕の事実を知る。払わなければいけない税金が3億円近くあるのにもかかわらず、会社には現金が1億円しか残っていなかったのだ。
 業績は落ち込んでおり、実績に合わない役員報酬と、無駄な経費の山も発覚した。
 そして2014年4月の、資金ショートによる税金滞納のため、経営危機に陥ったというインターネット上での発表へと繋がっていく。

 では、彼の周囲から人は去っていったのかというと、そうではなかったようだ。
 経営危機の報告後も、メディア関係者をはじめとして、「隠し財産がある」と考え、それを狙ってやってくる人、与沢氏の知名度を利用する人、心配して新規事業に誘ってくる人、さまざまだった。
 その中で、与沢氏が閉口したのが「事件屋」と名乗る人々で、「助ける」という口実で近寄り、同情するフリをしながら弱みを握って、ゆすり続けるという商売をしているという。
 与沢氏は、話を聞く姿勢を見せながら、頭の中では「こうした人たちが寄ってくるのも自分への罰だ」と考えていたそうだ。

 “緊急出版”というだけあり、ここ2〜3ヶ月間に起きた出来事や、その頃あたりから流れている与沢氏についての世間の噂などについても触れられており、今、話題にされている「月400万円近くする高級オフィスへの入居」や「財産の秘匿疑惑」などにも回答を寄せている。
 本書を通して“徹底的に恥をかいた”与沢氏が、これから進んでいく道は果たして――。
(新刊JP編集部)

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