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男子ゴルフ「韓国人差別」の声まで出た「土壇場の2打罰」

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 拍子抜けする決着に、芝の上は微妙な空気に包まれた。6月22日に行なわれた「日本ゴルフツアー選手権」最終日。2日目から首位に立っていた竹谷佳孝が、終盤の17、18番ホールを連続ボギーとして通算17アンダーでホールアウト、同組でプレーしていた韓国・李尚熹と並んで、勝負はプレーオフに持ち込まれた、はずだった。
 
 ところが「待った」がかかる。狭いスコア提出所のテント内に競技委員の8人全員が詰めかけ、審議を開始。結果、李に2打罰が加えられ、竹谷の優勝が決定。練習グリーンで優勝ジャケットを贈呈されるドタバタぶりだった。
 
 問題の行為は11番ホールのグリーンで起きた。李がボギー・パットに入る直前、手でライン上の芝を押さえたことが審議の対象となったのだ。同組の竹谷も、マーカーだった張棟圭も気が付かなかったが、テレビで生中継を見ていた視聴者から、大会本部へ電話で指摘があった。
 
 競技委員は、李と問題のシーンのVTRを何度も見直しながら事情聴取。本人は「指の背を使ってグリーン上の小さな石ころを払った」と説明したが、「ライン上を押した」と判定され、「ゴルフ規則16‐1aパットの線に触れること」に違反したとされたのである。
 
「李選手は裁定に不満げながら最終的には従いましたが、李のチームスタッフはなかなか収まらなかった。“こんなのおかしい”という声が出て、中には“韓国人差別だ”などという意見まで聞かれました」(ゴルフ誌記者)

 確かに、優勝を競っていた竹谷の結果がわかったホールアウト直後に突然違反を宣告されて納得いかない気持ちも理解できる。だが海外では、テレビ視聴者からの指摘でプレーの違反確認をすることは「常識」となっている。ゴルフ評論家の菅野徳雄氏が語る。
 
「例えば昨年のマスターズでは、タイガー・ウッズが『誤所からのプレー』を指摘されたり、古くは1987年に、クレイグ・スタドラーが湿った地面にタオルを敷き、ヒザをついて打ったことにクレームがついたこともあります。日本のツアーは出場するプロを含め、関係者も無知でいい加減な場面が目立つ。選手もファンもルールの勉強をもっとすべきです。今回の件はいい教訓です」
 
 今回はたまたま放送が生中継だったために視聴者からの指摘が成立した。日本では生中継に見せかける「録画ダイジェスト放送」が当たり前となっているが、そうしたテレビ中継の在り方にも一石を投じた。

※週刊ポスト2014年7月11日号

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