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ユニクロ柳井社長、ブラック企業批判に「でもまあそれも、我々にとって教訓」

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ユニクロ柳井社長、ブラック企業批判に「でもまあそれも、我々にとって教訓」ユニクロは6月から勤務地を限定した「地域正社員」制度を導入し、パートやアルバイトおよそ1万6000人を切り替える取り組みを始めた。
2014年6月17日のワールドビジネスサテライト(テレビ東京)では、ユニクロの柳井正社長に大江麻理子キャスターが「地域正社員」の制度導入や今後の展望について単独インタビューしていた。
「人件費は2割ほど増加」でも推進
アパレル業界では、スタッフの大半がアルバイトやパートタイマーというのが当たり前。しかしユニクロ新宿高島屋店では、スタッフ110人のうち15人が「地域正社員」だという。
地域正社員とは、「職務や勤務地が最初から限定されている社員」のこと。有給休暇などの福利厚生が他の正社員と同じになることから、会社にとっては1人あたりの人件費が2割ほど増える見通しだ。
短時間労働が可能になるため、子育て中の女性でも働きやすい。アルバイトを2年ほど経験して地域正社員になった女性は、週4日・1日5時間働き、子どもの幼稚園への送迎をしている。この制度のメリットをこう語っていた。

「社員として、日常からしっかりしようという気持ちになった。会社にも子どもにも罪悪感を感じないことは、働いていくうえで相当なメリットですね」

ユニクロは全社をあげて社内改革に取り組んでおり、幹部や店長が定期的に社内教育機関で研修を行っている。柳井社長は先頭に立って、問題の洗い出しに取り組んでいるそうだ。
なぜ今、改革が必要なのか。大江キャスターの「今までの流れからは180度変えていくということですか?」という質問に、柳井社長はこう説明した。

「(今までは)80~90%のアルバイト・パートの方たちに頼っていた。単純労働としてしか認められなかった人を、より付加価値の高い労働に変えていかないといけない。そのために地域社員があるんじゃないかなと」

GUの試着サービスに「大丈夫ですかね」と笑顔
大江キャスターはさらに「厳しい会社だとか、ブラック企業というレッテルを貼られそうになる、という危機感を抱いていらっしゃいますか?」と問いかけると、柳井社長は表情を変えずに「はい、はい」と頷き、冷静に答えた。

「まあ、すぐレッテルを貼りますからね。でもまあそれも、我々にとって教訓だと思ってますよね」

秋・冬物から5%前後の値上げを実施することについては「原料の高騰や円安によるもの」で、「効率が必ず上がるので、人件費負担以上の収益が上がる。人件費が上がったから価格を上げるような商売は続かないと思いますよ」と、地域正社員の影響を否定した。
今後は国内の店舗は増やさず、ユニクロの格安ブランドGUへ転換する店舗もあるとのことだが、グローバル展開には積極的な姿勢を見せた。これから本腰を入れて、海外店舗を年間200店舗ずつ増やす予定だそうだ。
GUは新たな試みとして、試着したまま店の外に出られるというサービスを始めるそうで、「大丈夫ですか?」と質問されると、柳井社長も「初めて聞きました。大丈夫ですかね」と初めて笑顔を見せた。
スクラップ&ビルドなら「ブラック」継続では?
インタビューで気になったことがある。それは今後の国内の店舗について、柳井社長が「50店舗出して50店舗閉めるという“スクラップ&ビルド”をやっていこうと思ってます」と話していたことだ。
「地域正社員」には、先の女性のようなメリットももちろんあるが、企業が事業から撤退したり店舗を閉鎖したりすれば、簡単に解雇されやすいという問題も指摘されている。
待遇が改善されてクオリティーの高い仕事をしようと頑張っても、雇用が安定しているとはいい難いが、柳井社長はこともなげに「作っては閉める」と話していた。スクラップされた店舗の地域正社員はどうなるのか、残念ながら質問も説明もなかった。とはいえ、転勤命令に応じられる社員も多いとはいえないと思うが…。
「ブラック企業」の教訓があって、どう考え直したか明言はなかったが、その答えが地域正社員ということだろうか。社長が先頭に立って進める社内改革とはいっても、基本的な考え方が変わったという印象までは抱けなかった。(ライター:okei)
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