つくるところから参加できるシェアハウス「ユウトヴィレッジ」

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つくるところから参加できるシェアハウス「ユウトヴィレッジ」

最近は入居者が壁紙を変えるなどして、自分らしく部屋をカスタマイズできる物件が少しずつ増えてきたが、入居予定者が古い物件のリノベーション作業から携わることができる、新しいカタチのシェアハウス「ユウトヴィレッジ」のような新形態も登場してきている。入居予定者がリノベーション作業に参加するシェアハウス「みんなでつくるシェアハウス」をコンセプトに、古い物件をリノベーションし、シェアハウスとして活用するという事業をはじめたのは、株式会社ユウト代表取締役の長田昌之さん。株式会社ディグアウトでマンションコミュニティ形成支援サービス「ユウト」を立ち上げた、「住まい」を舞台にしたコミュニティづくりの仕掛け人である。今回の物件は、ユウトが企画やプロデュースを担当。プロジェクト管理やリノベーションなどの実際に手を加える部分は、専門会社の協力を得ながら進めている。入居予定者が自らの住む家づくりの手伝いという共同作業をすることで、「絆」の深まった状態でシェア生活をスタートさせることができるのが特徴だ。入居予定者はリノベーションの段階から関わることで、間取りや共有設備などに自分の意思を反映させることが可能となり、運営側は工事に掛かる費用を抑えることができる。最初の物件は、このプロジェクトを立ち上げた長田さんのお母さんが育った家である。

つくるところから参加できるシェアハウス「ユウトヴィレッジ」

【画像1】みんなでつくるシェアハウスの第一弾となるユウトヴィレッジ南長崎(写真撮影:筆者)ハンマーやバールで壁や天井を壊していく非日常的作業この日に行われたリノベーション作業は、2階の住居スペースの壁と天井部分の打ち壊し。入居予定者や家づくりに興味のあるサポーターなどが、用意されたおそろいのつなぎを着て、各自ができることを無理のない範囲で楽しみながらおこなった。

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【画像2】「甘え」や「人見知り」など、自分の中にある「壊したい壁」を書き込み、その壁ごとハンマーで壊す(画像提供:株式会社ユウト)

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【画像3】なかなか触ることのないチェーンソーなどを使った解体作業が、ストレス発散になったという声も(写真撮影:筆者)今回の物件は、築42年の木造2階建て。建て直しがされてもおかしくない築年数だが、こういった作業に参加することで、建物のコンディションを自分の目で確認することができるというメリットがある。また古い木造建築に興味のあるサポーターにとっても貴重な体験となったようだ。

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【画像4】天井も梁だけを残して剥がしていく(写真撮影:筆者)剥がされた天井の向こう側は、経年劣化を感じさせない立派な木材が贅沢に使われていた。長田さんの話では、入居予定者との今後の話し合いにもよるが、この木のぬくもりを活かしたロッジ風の住居スペースを計画しているとのこと。

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【画像5】このプロジェクトで設計を担当する一級建築士も驚く状態の良さ(写真撮影:筆者)

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【画像6】小屋梁には「特一等」と書かれた立派な木材が使われていた(写真撮影:筆者)

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【画像7】古材マニアの間で「銀河」と呼ばれる懐かしい擦りガラス(写真撮影:筆者)シェアハウスでの生活がイメージできる共有スペースでの楽しい昼食午前中の作業を終えたところで、共有スペースとなる一階リビングへと移動。前の大家であった長田さんのおばあちゃん、そしてご両親が準備してくれた昼食をいただいた。ずらっと並んだその様子は、まるで親戚の集まりのようである。

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【画像8】一仕事を終えた後のにぎやかな昼食(画像提供:株式会社ユウト)ここがシェアハウスとしてオープンした後も、住人たちを中心にして、このような大勢での食事会が頻繁に行われていくのかもしれない。

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【画像9】リビングに並んだ参加者と長田さんファミリー(画像提供:株式会社ユウト)このシェアハウスのもう一つの大きな特徴は、毎月の共益費に、電気、ガス、水道、ネット回線といったライフライン以外に、提携の漁師や農家から直送されてくる新鮮な食材も含まれていること。この日いただいた昼食にも提携農家からの野菜が使われていたのだが、どれも味が濃くとびきりおいしかった。物件の詳細やイベント情報などは、ユウトヴィレッジのフェイスブック公式ページから確認することができる。木造建築やリノベーションに興味のある人の参加も大歓迎とのこと。作業に参加することで、「思い出」や「絆」ができるだけでなく、参加した回数によって、家賃の割引やシェアハウス内で行われるイベントへの参加費免除など、さまざまな特典が予定されている。「たいせつなのは、”その場所を使う人”たち同士で”その場所”をつくるという事です。そこでの”思い出”や”絆”が”豊かな暮らし”をより一層引き立たせるものだと思っています」と語る長田さん。今後はシェアハウスだけでなく、シェアオフィスや飲食店、宿泊施設など、リノベーション対象の物件に応じてさまざまな形態のものを開発していきたいそうだ。
元記事URL http://suumo.jp/journal/2014/06/17/64354/

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