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「マネーミュール」甘い罠にご用心

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こんな怪しげなメールが自分のもとに届いたら要注意。求人サイトや求人メールで勧誘し、応募者を不正資金の運び屋=「マネーミュール」に仕立てあげる手口が問題となっている。仕事そのものはいたって単純。依頼主から振り込まれたお金を、指定の海外口座に送金するだけで、そのうちの5~10%が報酬としてもらえるというものだ。

ところが、送金するのはフィッシング詐欺などで他人の口座から不正に抜き取られたお金。海外の犯罪組織が警察などの追跡を逃れるために、第三者を利用して資金を動かしている、というのが実情だ。仕事を請け負ったが最後、犯罪に加担したとして最悪、逮捕に至るケースもあるのだそう。

しかし、相手から不正資金だなんて知らされず、悪意なく“おいしいバイト”に飛びついただけの場合でも、罪に問われてしまうのだろうか?

「たとえ本人が何も知らなかったとしても、罰せられる可能性はあります」と、教えてくれたのはフラクタル法律事務所の田村勇人弁護士。なんでも、「知らなかった」と否認したところで、それが通用しないこともあるのだとか。

「マネーミュールのような事件の場合、『法に触れるような行為をしている』という認識のもとで加担していたかどうかが、有罪・無罪の分かれ目になります」

じゃあ、違法だと知らなかった場合はやっぱり罪にならずに済むのでは?

「それが、そうもいかないのです。例えば、殺人のように明らかに“犯罪”として一般的に認知されているものであれば、容疑者の『違法とは知らなかった』という言い訳は通用しませんよね。マネーミュールに関しても、今年になって立て続けに摘発されており、1月には初の逮捕者も出ています。これだけ明るみになっている事件なので『知らないはずはないだろう』と裁判官に評価されることはあるでしょう」

確かに、何にでも「知らない」がまかり通れば、どんな事件でもそれで済んでしまう。たとえ本人の内心の問題といえど、周辺事情から判断せざるを得ないこともあるだろう。やっぱり、おいしい話には裏がある…と警戒することが、トラブルを避ける一番の方法なのだろうか…。

「そうですね。マネーミュールの場合だと、仕事の割には報酬が高額、海外への送金、会ったことのない人物からの依頼…など不自然な点がいくつもある。否認したとしても、そのような点で『どこかで不審に思ったはずだ』と判断される可能性もあります」

世の中「知らない」では済まされないこともある。目先の利益に飛びつかず、冷静に判断するように心がけたいものだ。

(松原麻依/清談社)
(R25編集部)

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