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AKB総選挙もドブ板戦術必要に ハイタッチ1回で投票変更も

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 激しい雨の中、6月7日に味の素スタジアムで結果が発表されたAKB48グループの「AKB48 37thシングル選抜総選挙」は渡辺麻友が悲願の1位を奪取して終わった。世間の目は16位以上の選抜メンバーに誰が選ばれたかに注目が集まりがちだが、劇場へも通うファンの間では「ドブ板戦術をとらないチームは結果がよくない」と囁かれはじめている。総選挙会場で開票を見守った40代の男性ファンは、投票行動に地道な活動は欠かせないという。

「今年は名古屋のSKEと福岡のHKTがずいぶん多くランクインしてきましたね。逆に大阪のNMBはちょっと元気がない。違いを考えると、劇場周辺の地域を地元と意識した活動を強く打ち出し、出身地や出身校などの縁から投票してくれる人を増やすドブ板選挙のような地道な活動をしてきたか否かじゃないでしょうか。こういうとき、地方は強いよね」

 総選挙6位で選抜入りしたNMBの山本彩が当選あいさつで話したように「NMBは(選抜メンバーで)一人きり」と寂しい結果に終わってしまった。そして、前回の選挙で圏外だったメンバーから今回初めてランクインした人数を調べると、NMBが5人ともっとも少ない。

 圏外から今回はランクインしたメンバーに注目すると、SKEが8人で最多、AKBとHKTが7人でNMBは5人に終わっている。NMBは以前から選挙に弱いと言われてきたが、もっと地に足がついた地方色を打ち出すべきなのではと北原里英を推す大学生の娘と一緒にAKBを応援し続けている50代男性は言う。

「選挙で1位を狙えるような得票をしようと思ったら、活動歴が長くてメディア露出も多くないと難しい。でも、80位まで発表される今回の選挙システムなら、握手会や劇場公演後のハイタッチ、地方ならではの地縁を生かした組織的な選挙活動を重ねていけば、それなりの票を得てランクインできるはず。NMBは組織的な活動で後れをとっているんじゃないかと思います。

 たとえば、HKTの指原莉乃は出身地である大分市の観光大使をつとめていて現職の大分市長が率先して応援していますよね。同じHKTの森保まどかは前回選挙で圏外、今回は25位になりましたが、出身地の長崎市観光大使に5月に就任しています。名古屋は政治家の選挙をみても、都市の規模のわりに地縁の結びつきが強いところ。選挙に強いはずですよ」

 選挙は三バン、地盤(後援会)、看板(知名度)、カバン(資金)の三つが必要といわれる。混戦を勝ち抜くために小さい集会や立会演説などを繰り返し、一人一人と握手をして支持を訴える「ドブ板選挙」を行えと言われる。古くは田中角栄、最近でも小沢一郎が選挙区をくまなく回り、辻立ち演説や町内会単位での後援会組織をつくるよう同じ派閥の議員たちに強く説いてきた。

 AKB総選挙の場合、関わってくるのは地盤と看板の部分だろう。看板にあたる知名度で若手はキャリアが長い先輩にかなわない。追い抜くきっかけを得るには、地盤を固めてゆくしかない。この場合、前述の地縁などを基にした組織や、握手会などがそれにあたるだろう。メンバーとの直接のふれあいによって、政治家に握手されて熱心に語りかけられた有権者のように投票先を少し変更したと30代男性は言う。

「7位の島崎遥香のように『塩対応』と呼ばれるサービスが少ないメンバーもいますが、彼女はメディア露出が多く知名度が高いから可能なだけで、例外的な存在です。多くのファンは愛想がよいメンバーを選びます。握手会などでの“神対応”によって票を入れる先を変更することもあります。僕の押しメンは峯岸みなみなのですが、劇場公演後のハイタッチで手をぎゅっと握られて、5票のうち1票はチームKの小嶋真子に入れちゃいました(笑)」

 ゆるキャラ総選挙も、今では自治体などの組織票を持たないキャラクターは上位に入賞できなくなったと言われる。基礎として組織票があり、その後、知名度によって人気票を獲得できたキャラクターが優勝している。総得票数が1位で15万票を超えたAKB総選挙も、ゆるキャラのように徐々にリアルな選挙に近付いているということか。



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