日本は「ツバメ」で、フィリピンは「トカゲ」未満… 格差の大きいアジアのインターネット事情

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日本は「ツバメ」で、フィリピンは「トカゲ」未満… 格差の大きいアジアのインターネット事情こんにちは、のりじぃです。フィリピンは、雨季への移行期に入ったようです。夕方から夜にかけて、1時間程度の雨が降るようになってきました。

さて今日は、フィリピンのインターネット事情についてお話ししたいと思います。実はこの2~3ヶ月ほど、マニラのインターネットの速度が急激に落ちるようになってきました。

「サービス担当を派遣する」と答えたのに全然来ない
フィリピン遅い!
特に夜のピークの時間帯には、インターネット接続が断続的に切断されます。ブラウザでサイトを開こうとすると、接続が切断されていることを示す「インターネットに接続できません」「データを受信していません」などのエラーメッセージが表示されます。

このような状態が30秒から1分程度続き、やっと接続されたかと思うと、また切断されては接続されるの繰り返しで、インターネットをまともに使用することができないのです。

私の住むエリアのいくつかのポイントで調べてみたのですが、どうやらエリア全体が同じような状況になっていることから、利用者増加によるインフラ整備が遅れているのではないかと思われます。

フィリピンでは、主にPLDT(Philippine Long Distance Telephone Company)という固定電話会社がインターネットサービスを提供しています。サービスのうち最も利用されているのが、PLAN999というサービスです。

3MbpsのDSL接続が999ペソ(2,300円程度)と、日本と比較すると速度が遅いにもかかわらず、料金は高額。しかも実際のスピードを計測してみると、下りが1.5Mbps、上りが0.5Mbpsというのが平均値でした。

先日、頻繁に接続が切断されるため、PLDTのサポートデスクに電話してみました。「サービス担当を派遣する」との回答でしたが、1週間待ってもやって来ません。

何度も電話をしても、派遣します、の繰り返し。結局、いまだに誰も来ません。PLDTは、このような殿様商売、敢えて言いますがぼったくり商売をしているのですから、お粗末としか言いようがありません。

「3Mbps」ですら過大評価である
一方で、wi-tribe(ワイトライブ)というインターネット接続業者は、まだまだ限定されたエリアでしか接続できませんが、接続申し込みをすると、担当者が自宅まで来て、実際の接続機器を使用した接続テストを行ってから販売する良心的なサービスを提供しています。

インターネットの速度に関して、興味深い記事を見つけました。GMAというテレビ局が運営しているウェブサイトの中で、ASEAN諸国のインターネット速度が紹介されていました。

これによると、フィリピンは3.6Mbpsで最下位、日本は41.7Mbpsで、シンガポールに次いで第2位となっています。日本にはツバメ、フィリピンにはトカゲのイラストがついています。

ただし、これを見たフィリピン在住の日本人は「3Mbpsというのは過大評価である」というのが大方の意見です。要するに、実態はトカゲですらない。

フィリピンではDSL接続以外にも、昨年あたりからLTE(4G)接続が提供されています。こちらも提供開始時から比べると速度が落ちる傾向にあり、フィリピンという国は空港、道路、電気、インターネットなどのインフラ整備が需要に追いつかないというジレンマに陥っているように思います。

のりじぃは、メインで固定電話でのDSL接続、バックアップとしてPocket Wi-FiによるLTE接続の2つを利用していますが、現在は、LTEの方がメインとなっています。このような状況の中、このままフィリピンで仕事をしていても良いのか、と自問自答している今日この頃です。

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【プロフィール】のりじぃ
マニラ在住、40代後半の独身男性。大学卒業後、大手有名電機メーカーに就職し、入社11年目にフィリピン駐在を命じられる。在籍中に計6年のフィリピン生活を経て退職し、フィリピンの現地メーカーに3年勤務。会社のマレーシア移転に伴いリストラ対象となり、現在は気ままなフリーランス生活中。

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