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■試合を読み解く3つのポイント

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まもなくブラジルW杯が開催されるというのに、僕のサッカーに関する知識はほとんど『キャプテン翼』で止まってしまっている…。そこで一念発起して、サッカーの見方や面白さを素人にわかりやすく教えてくれそうな本を読んでみた。

元日本代表の福西崇史さんが書いた『こう観ればサッカーは0-0でも面白い』は、サッカー初心者にはうってつけかもしれない。新書で220頁ぐらいなので、あっという間に読めるが、読んでいくだけでみるみるサッカー熱が高まってくる。

福西さんは、サッカーを観る際、「ボランチ」「戦術」「個の力」という3つのポイントに注目しているという。ボランチはいわば中間管理職で、「チーム全体のバランスを最善かつ理想的な状態に保つこと」を目的とするポジション。だから、ボランチのプレースタイルを見ると、チームのスタイルや戦術が自然と見えてくる、と。これだけだと抽象的だが、福西さん自身のボランチの経験、元ブラジル代表キャプテンのドゥンガやスペイン代表のシャビなど、具体的な選手のプレースタイルまで丁寧に解説してくれている。僕のようなサッカー素人は、この部分だけでも知らないことばかりで興味津々。他にも、4-2-3-1、4-3-3といったフォーメーションから見る戦術論や、日本代表の戦術解説など、サッカーを分析的に読み解く面白さが詰まっている。

■「なぜ」がわかるとサッカーは面白い

『眼・術・戦 ヤット流ゲームメイクの極意』では、サッカー記者の西部謙司さんが、日本のボランチ遠藤保仁と対話しながら、その独特なサッカー観を明らかにしている。一読して驚かされるのは、遠藤の「強気」な思考だ。たとえば、彼は事もなげに「ボールをとられるとは思ってないですから」と言ってのける。あるいは、敵にマークされている味方にだってパスは出していい。「敵のいないほうの足に出せばいいだけなんで」と至極当然のように語る。だからリスクのあるポジショニングやプレーができるし、そこからチャンスも生み出すことができるということなのだろう。本書を読むと、W杯でも遠藤から目が離せなくなることうけあいだ。

この2冊を読んで、サッカーというのは極めて論理的な思考や判断が問われる競技であることを思い知った。実際、『「言語技術」が日本のサッカーを変える』によれば、JFAアカデミーという中高一貫のサッカーエリート養成校では、ディベートや言語技術を徹底して教えこんでいるそうだ。ならば、こちらは観るスキルを磨きたい。ひとつのプレーの「なぜなのか」がわかると、サッカー観戦は俄然面白くなる。

(斎藤哲也)

<書籍紹介>
●『こう観ればサッカーは0-0でも面白い』福西崇史/PHP新書/821円
●『眼・術・戦ヤット流ゲームメイクの極意』遠藤保仁、西部謙司/カンゼン/1404円
●『「言語技術」が日本のサッカーを変える』田嶋幸三/光文社新書/778円
(R25編集部)

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