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女子高生がスマホで天皇陛下を撮影しネットUPは不敬か大論争

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 天皇・皇后両陛下は5月21日から1泊2日の日程で、渡良瀬遊水地や足尾銅山などを視察するため、栃木、群馬県に「私的ご旅行」にお出かけになった。その際、利用した東北新幹線・小山駅で騒動は起きた。

 ふだんは静かな地方都市の駅に厳重な警備が敷かれ、ものものしい雰囲気に包まれた。偶然居合わせた人が“何事だろう”といぶかしむ中、新幹線から降りられた両陛下が駅のホーム、構内に姿を見せた。

「陛下、陛下!」

「まさか、こんなところでお会いできるとは……」

「美智子さま~」

 居合わせた人たちからは歓声に似た声が上がった。そのさなか、ひとりの女子高生が両陛下の至近距離まで近づき、スマートフォンを構えてシャッターを押した──。

 そこで撮られた写真は、視線をカメラに向けた笑顔の両陛下だった。天皇陛下はご挨拶をされるように、右手を軽く上げている。おふたりとも孫を見て目を細めるような柔和な表情が印象的な1枚だ。

 その女子高生は写真が撮れたことによほど興奮したのか、

〈小山駅に天皇陛下いた…ベストショット撮れた〉

 というコメントつきで自身のツイッターに掲載した。

 すると、彼女の想像を超えた事態が起きた。瞬く間に3000回もの「リツイート(転送)」が行なわれ、その写真は一気にネット上に拡散していってしまった。

 写真を見た人たちの反応は〈いい写真で感動する〉〈両陛下のお人柄が伝わるいい表情ですね〉などの好意的なものが多かったが、否定的な意見も少なくなかった。

〈こんな近くから撮るなど不敬ではないか〉〈撮影の許可は得ているのか〉〈陛下の写真など畏れ多くて普通の神経では撮れないはずだ〉

 そもそも人物の写真を撮るにあたっては、陛下であろうともなかろうとも対象人物への配慮が求められるが、法的には問題はないのだろうか。肖像権に詳しい福井健策弁護士の解説。

「私的な旅行の最中であることや、ツイッターという第三者の目に触れるところにアップロードしたことなど判断の分かれる微妙な問題はあるものの、公人である天皇陛下が公の場で手を振っている写真を掲載したとしても肖像権の侵害にはならないと考えられます」

 法的には問題がないとなると、マナーや陛下に対する礼節の問題になってくるだろう。皇室ジャーナリストの神田秀一氏はこう断じる。

「昔から行幸となれば、沿道に写真を撮る人が大勢出たものです。“国民とともに歩む皇室”を実践されている両陛下は、自動車のスピードを落としたり、窓を開けたりされて、その声に応えていた。

 ただし、天皇陛下の写真に畏敬の念を持つのは大人の常識です。個人で保管するのはいいとしても、不特定多数に広まるインターネットに載せたのでは畏敬の念があると言い難い。自慢したいということだけの行動だったとしたら、軽率ではないでしょうか」

 久能靖氏(皇室ジャーナリスト)も「周囲が気を遣うべき場面だった」と指摘する。

「今回は、ご多忙が続くおふたりにゆっくりしていただくために宮内庁が考えた旅行でした。つまりプライベートな旅行ですから、お見かけしても写真を撮ったりするべきではないんです。ご公務のときには手を振られたりしますが、それとは状況が違う。これはわれわれ国民の側がお気遣いして差し上げなければならないことでしょう」

※週刊ポスト2014年6月13日号



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