体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

うみのて、ライヴ活動の休止を発表――OTOTOYライヴ・レポート

うみのて、ライヴ活動の休止を発表――OTOTOYライヴ・レポート

うみのてが、5月30日に秋葉原グッドマンでライヴを行い、同公演をもってライヴ活動を休止することを発表した。なお、期間は未定で、今後はメンバーそれぞれの音楽活動に専念するとのこと。同時に、うみのてとしてスタジオ作品を制作することにも意欲をみせた。

このライヴの数日前から、メンバーはツイッターでライヴ活動を休止することを示唆していた。イベントではアナログフィッシュ、ビイドロと共演。うみのては、3バンド中、1番手に出演した。ライヴは、笹口騒音(Vo、Gt)のソロ・アルバムに収録されている「言葉狩りの詩」からスタート。この曲は笹口の弾き語りからはじまると、途中でバンドの音が重なり、一気に世界がひらけていく。それはまるで、このバンドの生い立ちを表現しているようだった。うみのては、いまでこそ笹口がバンド用に作った曲も多くあるが、もともとは彼のソロ曲をバンドで演奏すべく結成されている。

代表曲の「もはや平和ではない」をはじめ、MVにもなっている「WORDS KILL PEOPLE(COTODAMA THE KILLER)」、笹口がソロで長らく大切に歌い続けている「SAYONARA BABY BLUE」、笹口の歌をバンド・サウンドで優しく包み込んだ「ぐるぐる回る」、最新音源『UNKNOWN FUTURES (& FIREWORKS)』に収録されている「NEW(NU) CLEAR, NEW(NO) FUTURE」など、新旧問わず、これまで多くライヴで演奏されてきた曲たちによりセットリストが組まれていた。曲の合間では、いつものように笹口が少しおどけながら客席をあおり、時事ネタを絡めながらCHAGE&ASKA「YAH YAH YAH」やAKB48「会いたかった」のフレーズを歌った。

笹口がライヴ活動休止について言及したのは、終盤の「東京駅」直後のMC。「うみのてはちょっとライヴは休むんですけど、それぞれ生き続けますので、よろしくお願いします。外人みたいな感じですよ。外人のバンドって、やりたいときしかやらないでしょ? でも録音はしようと思っているので、みなさまの前にお届けできる日を、楽しみにしておいてください」と語った。

続けて笹口は「新曲をやります。「this is the End」という曲です」と冗談ぽく紹介。客席が少しだけ和やかになった。「this is the End」は、海辺で波の音を聴いているかのように穏やかにはじまり、そのなかで笹口の歌が孤独に響く。タイトルどおりに終末感が漂う歌詞。繰り返し「this is the End」と歌われたあと、悲痛なギター・ソロが鳴り響く。そしてラストに向かって、ひとりひとりがありったけの感情を込めて楽器を鳴らすと、曲は終わりを迎えた。キクイマホ(Dr)、早瀬雅之(Ba)、円庭鈴子(Key、Cho)がステージを去り、高野P介(Gt)と笹口だけが残される。ふたりはギターを弾き続け、高野は掻きむしるように弦を引きちぎる。高野が「ありがとう」と告げて、ノイズが途切れると、拍手に包まれながらうみのてのライヴは終わった。

ステージから去っていくメンバーの後ろ姿は、すべてを出し切ったかのように見えた。これですべてが終わりだと言われても、まったく不自然ではないくらいに圧巻のライヴだった。同時に、本当にこのままバンド自体が終わってしまうのではないかと不安になったので、ライヴ直後の笹口に話を訊いた。

――しばらくライヴ活動は休止するとのことですが、今後の予定は決まっているのでしょうか。

笹口 : うみのての予定はなにも決まっていないですけど、とりあえずライヴはちょっと休みます。

――気持ちが上向いたら、またうみのてでライヴをやりたいと思いますか?

笹口 : まあ、そうですね。MCでも言ったんですけど、外人みたいな感じです。集まってやろうぜってなったらやるし、やろうぜってならなかったら、やらないだろうし。ちょっと、うまく言えないですけど。

――個人的には、うみのてのライヴで聴きたい曲とか、音源にしてほしい曲が、まだいっぱいあります。

笹口 : 具体的な予定はこれからですけど、音源は前向きにやりたいと思っています。アルバムを作りたいですね。

――笹口さんは、しばらくはソロをメインに?

笹口 : ソロはやりますね。笹口のソロ・アルバムは次で10枚目になるので、記念のBOXや詩集も作りたいし、映画も撮っているので完成させます。それも楽しみにしていてほしいですね。それぞれの今後にも期待という感じで。いままで、ありがとうございました。

今後の予定は白紙のようだが、音源の制作には意欲的だった。メンバーもそれぞれのブログやツイッターでライヴ活動再開への前向きな思いをつづっている。きっと、そう遠くない未来に、うみのてのライヴを再び観られる予感はする。うみのては、笹口の才能をもっとも活かすことのできるメンバーが集まっていると思っている。またライヴ活動を再開する日がきたら、全力で応援しにいきたい。ひとまずは多くのうみのてファンとともに、新しい音源の完成を心待ちにしようと思う。(前田将博)

1 2次のページ
エンタメ
OTOTOYの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

山寺宏一&高木渉で『ポプテピピック』

GetNews girl / GetNews boy