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ワタミやゼンショーに「ブラック助成金」? 厚労省の「人手不足対策」に警戒の声

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厚生労働省が「人手不足対策」に乗り出すと、NHKニュースが報じている。5月20日に開かれた省の対策会議で、人材不足に悩む企業への「助成金拡充」が検討されたという。

助成金は、賃上げなど「労働環境の向上につながる取り組み」に対するもので、労働者にとっては良い話のようにも思える。しかしネット上では「ブラック企業を助けてどうする?」といった批判も出ている。

外食チェーンの一時閉店に「自業自得」と批判
厚労省の会議では、人手不足感が強まっている業界の例として「飲食業や流通業」が挙げられた。そのうえで助成金は、「自力での処遇改善に限界のある事業所」を対象に拡充されることが検討されたという。

飲食業は、ここのところ「人手不足」が顕著な業界だ。居酒屋チェーンのワタミは、人手不足が原因で店舗の1割(約60店舗)を閉店することを発表している。

ワタミ社長の桑原豊氏は日経新聞で、和民でアルバイトを募集しても「3~5人」しか集まらないと苦しい状況を明かし、「大声で『(ワタミは)ブラックじゃない』と叫びたい」と嘆いている。

しかし、これを報じたキャリコネの記事には、ニコニコニュース読者から1500件近いコメントが寄せられ、大半が批判的な声だ。

「今更見てくれだけよくしようとしたって無駄無駄」
「『24時間、365日死ぬまで働け』この言葉を私たちは忘れない。自業自得である」

牛丼チェーン「すき家」でも一時閉店が相次いでおり、運営会社であるゼンショーの小川賢太郎社長が28店舗について「アルバイト不足が原因」と認めた。しかし巷では、合計184店舗にのぼる「リニューアル工事」も実は人手不足によるものという見方が強い。

店名を隠し「派遣社員」として募集
すき家の人材募集も、困難を極めているようだ。23日には派遣会社を使い、「すき家」の名前を隠して「100名の大量募集」をかけていたことがネットで批判の的となっている。この募集要項には「大手レストランチェーン」とあり、

「接客から調理・レジなど、店舗全体の仕事をお任せ!」
「学生・フリーター・主婦(夫)・Wワーカー、み~んな大歓迎」
「40~60代のスタッフも大活躍中!」

と仕事内容が説明されている。もっとも、派遣会社の求人ページでは派遣先の名前が書かれていないことも多い。しかし、アルバイト1人きりで何でもこなさなければならない「ワンオペ」が批判されている中で、「店舗全体の仕事をお任せ」という誘い文句はいかにもチグハグだ。

会社のイメージアップを何とか図ろうと考えているところは、ゼンショーも同じだ。朝日新聞が小川社長の発言として「日本人がだんだん3K労働をやりたがらなくなっている」と報じたことに対し、「小川の所感を述べたものではありません」と発言を否定している。

しかしネットの反応は冷ややかで、仮に本人の所感ではなかったとしても、そのような雑誌記事を引き合いに出して否定していないのだから、同じ考えと受け取られてもしようがないという批判も多くあがった。

「今更どう言い繕っても無駄だと思う」
「みんな実態をよく知ってるからなあ。イメージだけ変えようと思っても無理だと思うわ」

ネットで広がる「ストライキ」の呼びかけ
ワタミやゼンショーに対する批判に共通するのは、この人手不足は若者を使い捨てしようとしている会社に対する「一種のストライキ」という声だ。

「事業者が劣悪な環境しか用意しないなら、労働者は労働力を提供しないことで対抗する」
「ワタミだけじゃなく、飲食業界全体の労働基準に対する認識が狂ってる」

実際の行動を起こそうという動きも見られる。ツイッターには5月29日(肉の日)に「#すき家ストライキ」を起こそうという呼びかけが広がり、「僕もストライキします」と同調する書き込みも見られる。

とはいえ、同じ「人手不足」でも、対策まったなしの業界があるのも事実だ。介護や医療といった国の制度に組み込まれた業界は、自助努力による待遇改善に限界がある。助成金の拡充はこうしたケースについて、もっと推し進められるべきだろう。

一方で、若者の抵抗運動の結果として人手不足が起こっている業界に、簡単に「助成金」を渡して延命させてしまっては意味がない、という厳しい警戒感が強まっていることから、政府は目をそらすべきではないだろう。

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