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裁判をしている最中の写真撮影は可能か?

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Q.
 テレビのニュースなどで、裁判を傍聴した人が描いたイラストにナレーションが付された映像をよく見かけるケースがあります。ですが、もっとリアルにするならば、実際には裁判をしている最中の写真や撮影動画を公開すればよいのではないか?と思う方もいらっしゃるでしょう。そこで、今回のクイズ。

 実際に裁判をしている間の撮影は可能なのでしょうか?

(1)実際上は、撮影はできない。
(2)撮影は可能である。

A.
正解(1)実際上は、撮影はできない。

 法律上では、裁判所の許可があれば撮影ができると規定されています(民事訴訟規則77条刑事訴訟規則215条などを参照)。しかしながら、最高裁事務総長通達で、写真撮影は「開廷前に限り」これを認めるという内容のものが出されており、裁判の審議中における写真撮影や動画撮影は実施されていないのが現状です。
 これを受けて、テレビのニュースなどでは、弁護士や検察官、裁判官が着席した状態の開廷前の風景しか撮影されなくなっています。そのため、放送で目にする実写のシーンは開廷前の風景だけ。あとは、傍聴した人が描いたイラストで補っているというのが通例です。
 こうした運用がなされる背景には、「報道の自由」と「公正な審理・裁判」という憲法上の要請が対立し、それらの調整を図っているという理由があります。
 報道の自由を強調すれば、当然、裁判中の撮影も認めようという流れになります。公正な審理・裁判という側面を重視すれば、裁判において証言をする人たちの緊張や証言の正確さを確保することを優先します。そうすると、撮影は差し控えるべきということになります。両方とも憲法上の要請であり、いずれも大変重要なものなので、それらのバランスを取った結果、「撮影は認めない。ただし、取材活動として審理の内容をメモし、取材の一環として裁判中の風景をスケッチすることは認める」という現在の状況となっているわけです。

元記事
裁判をしている最中の写真撮影は可能か?

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