訃報:DJラシャド

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訃報:DJラシャド

さまざまな海外の音楽メディアなどが報じているところによると、シカゴ・ジュークのイノヴェイダーのひとり、DJラシャドが死去した。享年35歳。

現地の警察などによると、その死因は薬物によるオーヴァードーズと見られている。OTOTOYでは、彼の音楽的偉業を称えるとともに、その追悼の意をこめて、シカゴ・ジュークの日本での最も古くからの紹介者、Booty Tuneから、D.J.G.O.に追悼文を寄せてもらった。(河村)

ぼくらだけのヒーローだったラシャドが、またたくまに世界的なアーティストの座に登りつめ、まさに次のステップに進みつつある大事な時期に、あっさりお空の星になってしまいました。スヌープのリミックスするようになるなんて、あの頃想像もできなかった。
シカゴの片隅から世界のダンス・ミュージックの潮流を変えた天才がこの世を去りました。
はじめて聴いたときはぶっとびました。「なんてラフで、なんてソウルフルなんだ⁈ やるしかねぇ!」って。僕のなかでは、クリックハウス、IDM、ブレイクコア、ダブステップ、グライム、2000年代にあらわれたスタイルが飽和し混迷の時期に突如現れた、この音楽に瞬殺されてしまいました。
南部産ビートやボルチモア、マイアミなどのゲトー・ビートを、ぼくらが恋い焦がれたシカゴ・ハウスの文脈から産み出したんだから問答無用ですよ。
そんなジューク・シーンの四番打者だったラシャド。その業績は、語り継がれるだろう。いや、俺はずっと語り続けるし、この音楽を絶やさない。
皮肉なことに、世界リリースされたアルバム名は『ダブル・カップ』。コデイン・シロップのエナジー・ドリンク割りだ。大好物くって昇天してしもた。
日本ツアー、ドタキャンで冷や汗かきながらdommune出演から2年。やっとこないだUNITで本人に出逢えた矢先すわ。うちらの執拗なアンコールにつきあってくれたことは忘れません。AIRMAX90似合ってたで。
人は死にます。音楽は永遠です。(D.J.G.O.)

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